北海道から飛来、アサギマダラを静岡で捕獲 羽にマーキング
旅するチョウとして知られる「アサギマダラ」。富士宮市の星陵高2年江藤諒祐さん(17)がこのほど、北海道から飛来した個体を静岡市清水区で捕獲した。マーキング調査をしているアサギマダラの会によると、北海道でマーキングされた個体が本県で捕獲されたのは初めて。江藤さんは「遠いところからはるばる飛んできてくれた」と喜んだ。 アサギマダラは寒冷地で繁殖して秋に南下するとされ、北海道は生息域の北端といわれる。北海道で調査捕獲をしている道南虫の会による調べでは、2008年以降は13匹が北海道以南で再捕獲されている。全体数の少なさに伴いサンプルが限られるが、北海道から本州へ渡れる個体はわずかだという。 江藤さんは10月26日、清水区由比西山寺で羽根に「ハコダテ8・4TM30」と記された個体を発見。北海道七飯町から83日かけて784キロを移動したことが判明した。 同区で捕獲したことをデータベースに登録した上で、捕獲者などを示す「ユナ10・26RYE50」を新たに羽根に書き足して放った。江藤さんは「どこまで南下してくれるだろうか」と、再々捕獲の知らせを待っている。
静岡新聞社