周囲をドン引きさせる女子大生の奇行! チヤホヤしてほしくて子どものようにふるまう困ったちゃんエピソード
異常なほどに人のものを欲しがり、自分だけトクをすることに執着する女性のエピソードを描いてSNSで話題になった『欲しがるあの子を止められない』。その作者・ぱん田ぱん太(@pandapantade)さんの最新作が登場しました。 【マンガ】ぱん田ぱん太さんの『ちっちゃくてかわいいワタシ 痛すぎる勘違い女の正体』を最初から読む 『ちっちゃくてかわいいワタシ 痛すぎる勘違い女の正体』は、前作でも異常なほどの「クレクレちゃん」の友人に振り回されたきよかさんが主人公。今作でまたしてもトラブルメーカーな女性に出会うのですが、それはなんと弟の彼女でした。異常なほどに幼いフリをする彼女の真意は…? このエピソードをご紹介しましょう。 ■『ちっちゃくてかわいいワタシ 痛すぎる勘違い女の正体』あらすじ きよかさんが夫と実家へ遊びに行くと、大学生の弟の彼女「みゆちゃん」が来ていました。付き合い始めてまだ2週間程度とのことでしたが、彼女はきよかさんの実家にいりびたっているようでした。 最初は「ちょっと馴れ馴れしい…?」という印象だったものの、実家でたびたびご飯をたべたり、きよかさんの夫のヒザの上に座ろうとしたり、行き過ぎた図々しさにきよかさんは絶句。 みゆちゃんはその後も、きよかさんの家族とのグループトークを勝手に作成してメッセージを次々送ってきたり、実家に置いていたきよかさんのワンピースを勝手に着たり、きよかさんの母親にお弁当を作ってもらったり、家族の外食にもついてきたり…。 呆れるほどの問題行動は多々ありましたが、特にひどいのは過剰に子どもじみた行動を取ったり、自分の小ささや幼さをアピールするところでした。 彼女の奇行は次第にエスカレートしていき、カフェでは持参したぬいぐるみと会話しはじめたり、店員に甘えて抱き付いたり。目に余る行動に、大学の友人たちも離れていきました。きよかさんの弟は、彼女がわざと「子どもらしい演技」をしていることに気づきながらもそれを受け入れていたのですが、周囲を不快にしはじめていることを危惧していました。 そんなある日、みゆちゃんが家に忘れていったカバンの中にあったものから、衝撃の事実が判明します。きよかさんの弟はカフェにみゆちゃんを呼び出して、彼女と話をすることになりました。みゆちゃんの口から明かされた彼女の過去は…。 このエピソードについて、作者のぱん田ぱん太さんにお話をうかがいました! ■作者・ぱん田ぱん太さんインタビュー ──この作品を描こうと思ったきっかけを教えてください。 ぱん田ぱん太さん:「異常に幼く振る舞い、子どもに見られたがる女の子」を描きたいと思ったのがきっかけです。そこから、「はっきりと虐待とは言い切れないほど微妙な、親からのひどい扱い」「ヤングケアラー」「義理の家族となる予定の人物との関係」など、比較的多くの方に身近なテーマにも繋げられると分かったり、思いついたりしたことで、この一つの作品として描きたいと思いました。 ──前作「欲しがるあの子を止められない」にもトラブルを起こす人物が登場し、周りが翻弄されていましたね。ぱん田さんが作品を作る上でこだわっている点はありますか? ぱん田ぱん太さん:ずばり「過去を掘り下げてその原因を探る」ということです。世の中には「正義の主人公が、悪役に困った目に合わされるものの、最後にはバシッとやっつけてハッピーエンド」という、スカッとする爽快なお話がたくさんありますが、私は「悪役の事情」にとても興味があります。 もちろん「過去に何かあれば人を不快にさせたり困らせたりしても許される」と思っているわけではありません。しかし「悪役の事情」を深く知ってみると、ひょっとしたら「自分は主人公側」として読んでいただいていた読者さんにも当てはまる部分が見つかったり、その方が経験した「困った出来事」も何か裏側があったのかもしれない、と考えるきっかけになったりと、「スカッとする」だけではない物語の楽しみ方が広がると思うからです。 ──なるほど、たしかにどちらの作品も悪役だと思っていた人物の意外な一面に驚かされますね。読者の方からはどんな感想がありましたか? コメント等で印象に残っているものがあれば教えて下さい。 ぱん田ぱん太さん:これは前作「欲しがるあの子を止められない」の時もそうだったのですが、主にインスタグラムのコメント欄の「読者さんの体験談」を楽しく読ませてもらいました!みゆちゃんと同じく「自分は幼く見える」とアピールする方が周りにいたというお話や、ご自身がヤングケアラーだった方のお話など、様々な体験談がありました。 * * * 異常な行動のトラブルメーカーをやりこめてスカッと…という話かと思いきや、その裏に隠されていた壮絶なエピソード。彼女が歩んできた人生と、異常な行動の背後にある理由に、思わず感情移入してしまう人も少なくないのではないでしょうか。「みゆちゃん」がたどり着く予想外の結末に、あなたはどんな感想を抱くでしょうか。 取材=レタスユウ/文=レタスユキ