「おむすび」元気なお母さんを演じるキムラ緑子が抱く神戸への思いとは
NHK総合ほかにて現在放送中の連続テレビ小説「おむすび」は、食と人情の街、福岡・神戸・大阪を舞台に、平成時代のギャル・米田結(橋本環奈)が人々の健康を支える栄養士となり、現代人が抱える問題を、食の知識とコミュニケーション能力で解決しながら目には見えない大切なものを次々と結んでいく物語。 現在ドラマは舞台を神戸に移し「2007年 再びの神戸」篇として描かれている。12月2日からは第10週「人それぞれでよか」を放送中。栄養士を志し「神戸栄養専門学校」に入学した結はさまざまな人々に出会い、成長の道を歩んでいる。結とその家族が暮らす神戸・さくら通り商店街でパン屋を夫婦で営む佐久間美佐江を演じるキムラ緑子が、神戸編の見どころや関西人としてこの作品に感じる思いを話した。 キムラは兵庫県洲本市(淡路島)の出身。大阪局制作で神戸が舞台の一つになっている本作への出演が決まり「BK(NHK 大阪放送局)はアットホームな雰囲気なので、関西弁でお芝居ができることをうれしく思っています」とホームでの仕事に喜びを感じていると語る。
演じる美佐江は、ヒロイン・結の同級生である菜摘(田畑志真)の母親でもあり、明るく元気で人を幸せにしようとする女性。夫とともにさくら通り商店街でパン屋を営んでいる美佐江は、1995年に発生した阪神淡路大震災で被災、兄夫婦を亡くすという過去を持っている。そんな美佐江を「震災という壮絶な体験を持つ人は本当に強くて優しいのです」と評する。 一方で、「被災した体験を演じることの難しさを感じています。実際に被災したことがないので、それは絶対に無理なんです。でも無理だと思い続けても、それでも起こったことを何とか想像して演じることが大事だと思っています」と美佐江の体験をどう演じるか考えたことを明かした。実際には「食べ物がない、水がない、何日も着替えもできないという避難所の設定であっても、実際の避難所の撮影では、その日に現場に入ってその時だけの撮影です。もうずっとここで寝泊まりして撮影できたらいいのに」ともどかしさも感じていたと言う。