雨の中、候補者の第一声に耳を傾ける支援者ら＝三田市内

　任期満了に伴う三田市議選（定数２２）が２２日告示された。立候補したのは現職１６人、元職２人、新人１５人の計３３人。３７人が立った２０２０年の前回からは４人減ったものの、過去４番目に多く、競争率１・５倍と今回も激しい選挙戦になっている。時折雨が激しく降る中、各候補者は街頭で支持を呼びかけた。投開票は２９日。（橋本　薫、黒田耕司、尾仲由莉） 【特設ページ】三田市議選　全候補者の自己PRやアンケート回答を紹介 　党派別の内訳は、自民３人▽立民２人▽維新４人▽公明３人▽共産３人▽参政１人、無所属１７人（自民推薦の１人を含む）。男性は２８人、女性は前回と同じ５人だった。年代別（投票日現在）は３０代２人▽４０代１０人▽５０代９人▽６０代１１人▽８０代１人－で、平均年齢は５４・８歳と前回より０・６歳低くなった。 　この日は午前７時２０分ごろから市役所の立候補届け出会場に各陣営が続々と集まり、届け出順を決めるくじを引いた。手続きを終え、腕章やのぼりなどの「七つ道具」を受け取ると、それぞれの選挙事務所や街頭に急いだ。 　ニュータウン開発でかつて人口増加率が１０年連続で日本一だった同市では、急激な人口減と少子高齢化が進む。市議選では、円熟期のまちのあり方や新たな魅力の創出、子育て支援、市民病院問題などが争点となりそうだ。 　また、斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを巡り、兵庫県議会で斎藤知事への不信任決議案が全会一致で可決されるなど、県政に激震が走る中での選挙戦となった。 　ある政党の現職候補は「県政の混乱は余計だった。始まってみないと読めないところがある」と市議選への影響を気に懸けつつ、「市の基幹産業である農業を守らなければ、市民の命も守れない」などと第一声を上げた。 　別の政党の出陣式には現職、新人の候補に加え、党幹部の国会議員らも駆けつけた。陣営は「有権者からは厳しい視線が注がれている」と認める一方、「守りに入らず誠実に改革を訴える」と強気の姿勢を示す。 　ある新人候補は厳しい市の財政状況に触れ、「稼ぐ力やブランディングも重要だ。１０年後を見据えれば、今変わらないといけない」と声を張り上げた。 　２１日現在の選挙人名簿登録者数は８万９６８０人（男性４万２８６５人、女性４万６８１５人）。 　期日前投票所は２３～２８日、市役所（午前８時半～午後８時）とイオン三田ウッディタウン店（午前９時～午後８時）に開設。今回から移動式の期日前投票所も、藍市民センター▽有馬富士共生センター▽ふれあいと創造の里▽高平ふるさと交流センター－の４カ所に設置し、２３日から順に１日ずつ実施する。いずれも午前９時～午後３時。