突き刺さって大爆発...「ロシア軍の自爆型ドローン」がロシア領内の建物を「攻撃」する衝撃の瞬間
<建物に突っ込んだのは、ロシア軍がウクライナに向けて発射したイラン製ドローン「シャヘド」とみられる。ベルゴロド州の現場では大きな被害が...>
ソーシャルメディアで共有されている複数の報告や監視カメラの映像によれば、ロシアはイランから供給された無人機「シャヘド」で、ベルゴロド州の民間の建物を誤って攻撃した可能性がある。 【動画】突き刺さって大爆発...「ロシア軍の自爆型ドローン」がベルゴロド州の建物を破壊する衝撃の瞬間 この攻撃によって2名が負傷したほか、3棟の建物にまたがる40戸、車24台、店舗1軒が甚大な被害を受けた。この攻撃はロシア側によるもので、ウクライナ国境の方面に向けて発射されたものとみられる。 ロシアの独立系ニュースメディア「ピピル(Pepel)」は証拠とされる映像を分析し、映っているドローンの特徴が、ウクライナでロシア軍がよく使用しているシャヘド・ドローンに酷似していると指摘した。 「特徴的な機首と三角形の翼があって先端が丸みを帯びているのはこの戦闘用ドローンだけで、監視カメラの映像からそれがはっきりと確認できる」とピピルは伝えている。
<「ウクライナによる攻撃」と州知事>
問題のドローンが、ロシア軍がウクライナに対して使用しているイラン製シャヘド・ドローンと似ているという事実は、何らかの不具合によってロシア領内を誤って攻撃してしまった可能性を示唆している。 「このシャヘドは標的の選択で誤作動を起こしたか、飛行経路の指示が不正確だった可能性がある。建物の上空で防空行動が行われたことは、それで説明がつくかもしれない。無人機がコースを外れていることを検知したロシア軍が、ベルゴロド州の住宅に被害を与えないよう撃墜を試みた可能性がある」とピピルは伝えている。 ベルゴロド州のヴャチェスラフ・グラドコフ知事は当初、この攻撃をウクライナ軍によるものとしていたが、映像にはロシア国内からドローンが飛来している様子が映し出されており、疑問が生じている。 今回のベルゴロドでの一件は、ロシアが継続中の作戦においてイラン製無人機に大きく依存していることを浮き彫りにした。モスクワ・タイムズ紙が11日に報じたところによれば、一般に「徘徊型兵器」と呼ばれるこうしたドローンは、ロシア軍が国境越しにウクライナの軍事および民間エリアを攻撃する際によく使用されているという。 一方、ウクライナ側もドローンを使用した作戦を増やしている。ロイター通信は10日、ウクライナがモスクワに対して大規模なドローン攻撃を仕掛けたことで、3つの主要空港に混乱が生じたと報じた。ロシア国防省は国内西部で合計84機のドローンを迎撃したと主張しており、この攻撃によってモスクワ郊外で5人が負傷したと伝えられている。 ドローンの使用拡大により、ロシアとウクライナ双方で民間人が巻き込まれるリスクが高まっている。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は先頃、ウクライナが直面しているシャヘド・ドローンによる攻撃の頻度が昨年に比べてはるかに高くなっていると述べた。
<防空体制にさらなる難局>
ウクライナ国家安全保障国防会議の傘下にある「偽情報対策センター」のアンドリー・コバレンコ所長はPBSニュースアワーに対し、ロシアによるシャヘド・ドローンの使用増加は、継続的な爆撃に苦しめられているウクライナの防空体制にますます大きな難局をもたらしていると話した。 2022年2月にウラジーミル・プーチン大統領がウクライナへの全面侵攻を命じて以来、ベルゴロド州は国境越しの攻撃をたびたび受けている。 (翻訳:ガリレオ)
ヘスス・メサ