少年野球で交流 能登と南砺の“絆”
KNB北日本放送
南砺市の少年野球チームが、能登半島地震で被災した石川県能登町のチームを招いて、交流試合を行いました。実現したきっかけは、30年以上にわたって続く両チームの“絆”でした。 6月22日。南砺市の小学校のグラウンドに、野球少年たちの元気な声がこだましました。地元チームの「南砺JBC」と対戦したのは、白と紫のユニフォーム、「能都宇出津チーターズ」。 能登半島地震で震度6強を観測した石川県能登町を拠点とする少年野球チームです。 能都宇出津チーターズ 大門巨輝主将(6年) 「(発災時は)車乗っとったけど、めっちゃ揺れた。体が浮くぐらい」 選手たちは全員無事でしたが、練習場所の体育館や試合をしていた野球場が被災して使えなくなりました。現在は100キロ以上離れた金沢市の球場などでの活動を余儀なくされています。 そんな「宇出津チーターズ」に手を差し伸べたのは、「南砺JBC」の前身である「福野野球スポーツ少年団」のOBたちでした 福野能登町支援の会(福野野球スポーツ少年団OB) 森田貴規さん 「私たちが小学校の時にお世話になった能登での震災ということで、1日にすぐに大丈夫かという連絡をしました」 少年団は、およそ30年前から能登町のチームと合同で練習や合宿をするなど交流を続けてきました。コロナ禍以降、合宿は中止していましたが、地震で被災した選手たちの力になれないかと考えたOBたちは、支援組織を発足。交通費や宿泊費に充てるための支援金を募って能登町からチームを招き、交流試合を実現させました。 試合では、両チームともに、はつらつとしたプレーを見せました。 能登町から応援に駆け付けた 保護者は。 能都宇出津チーターズ選手の母 「すごいありがたいです。ここまでしてくれるとはね。心も癒やされますし、野球できる環境がうれしいことですね」 福野能登町支援の会(福野野球スポーツ少年団OB) 森田貴規さん 「久しぶりに会う父兄の方もいましたし、子どもたちが元気に笑顔で野球している姿を見ると、やってよかったなと思います」 能都宇出津チーターズ 大門巨輝主将(6年) 「能登の方であまり野球ができなかったから、こっちでできてうれしい」 OBの会は今後も両チームが交流する機会を作っていきたいとしています。