片平なぎさが語る「大映ドラマ」「2時間ドラマ」秘話「当時は石を投げられたことも」
60代を迎え、近年は連続ドラマで若手と組み、理想の母親像を演じることも。ベテランでありながら、現場ではスタッフや演者と積極的にコミュニケーションを取ることを大切にしている。 「若い人たちが多い現場に一人だけ年配の自分が入るのって、正直怖いというか…“一人ぼっちになりたくない”という思いがあります。まず孤独に打ち勝つ強さがないですし、ツンとすましているのもできないタイプ。なので、積極的に輪の中に入っていっちゃうんですよね。そうすると、皆さんちゃんと答えてくれます。 台本上でもたくさん接点があるのに、セリフが終わったらスーッといなくなるって、私的にはその方が苦しい。みんなプロですから、例えどんなにギリギリまで楽しく雑談していたとしても、監督から『よーい!』の声がかかれば、ちゃんとその役に入ります。雑談から生まれる交流が多ければ多いほど、私にとっては居心地のいい現場になりますし、余計なことに気をとらわれずにお芝居にも集中できて、役に思いを乗せられるようになる。現場は明るくて楽しい方がいいなと思っています」
元気の秘訣は「あまり先のことを考えない」
プライベートはとてもアクティブ。大の車好きでも知られ、キャンプやドライブなど、旅を楽しむことも多い。 「年に1回は吉方位旅行(吉方位を旅して開運する)を楽しんでいます。今までは、九星気学で先生に見てもらっていたんですけど、そのうちに気学そのものに興味を持ったので、万年暦を購入して、自分で勉強するようになりました。分からないことがあったら、電話やネットで教えてもらいながらなんとか自分でできるようになって。ですから今は、自分で吉方位を調べて、会社に『来年は何月何日からお休みをください』とお願いをして、旅しています。毎回本当にいいことがある、気持ちのいい旅になります。 実は吉方位を知る前は、旅に出るとトラブルに見舞われることが多かったんですよ。宿泊先で天井のクーラーから水がザーッと落ちてきたり、ベランダを開けた途端に電球がボーンと落ちてきたり…。その度にフロントに電話をして、交換や修理をしてもらって、“あー私って、本当についてないんだな”と思うこともしばしば。でも吉方位旅行にしてからはトラブルもなく、自然と回避できたこともあったので、すごいと思いました。実は今年は、もう行ってきちゃったんです。帰ってきたと思ったら、ドラマのお仕事をいただくことができました(笑)」 常に朗らかでポジティブ。女性は50歳を過ぎると、体調面での不安や家族の問題など、さまざまなトラブルに見舞われるが、そんなネガティブとは無縁とさえ感じさせる。心も姿も美しく…その秘訣はどこにあるのか。 「なるべく小麦粉を摂らないようにするなど、健康オタクではあるかもしれません。エステには月イチくらいで行きますが、自分でやるのも好きなので、我が家にはいろいろな美顔器があります。毎日何かしらやりますし、結構マメかもしれません。お手入れすることで気分も上がりますし、『肌がきれいですね』と言ってもらえるとうれしいじゃないですか。だからなんとか、頑張れるところまで頑張ってみようと。気持ち的なところでいうと、あまり先のことを考えないことかな? その日のことだけを考えて、ただただ“楽しくありたい”という気持ちで日々を過ごすようにしています」
【片平なぎさ プロフィール】 1959年7月12日生まれ。東京都出身。1975年デビュー。1983年のドラマ「スチュワーデス物語」では、主人公・千秋(堀ちえみ)をいじめるる悪女・真理子役を演じて話題に。 「山村美紗サスペンス 赤い霊柩車」「小京都ミステリー」「ショカツの女」「カードGメン・小早川茜」など、2時間ドラマで多数主演。近年は、ドラマ「罠の戦争」「18/40~ふたりなら夢も恋も~」「くるり~誰が私と恋をした?~」などに出演している。 (取材・文/蓮池由美子)
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