カブス・鈴木誠也がダメ押し4号ソロ&マルチ安打「いい吹っ切れができた」…直近2戦は不運続きも
◆米大リーグ ブレーブス1―7カブス(15日・米ジョージア州アトランタ=トゥルイストパーク) 【動画】鈴木誠也の一振り!中堅左のスタンドに放り込む日米通算220号!! カブス・鈴木誠也外野手(29)は15日(日本時間16日)、敵地・ブレーブス戦に「2番・右翼」でフル出場し、1本塁打を含む5打数2安打1打点2得点の活躍を見せて、打率は2割8分となった。鈴木は1―0で迎えた初回の1打席目に投手強襲で右前に転がる二塁打を放ち、2点目のホームに生還。3打席凡退後、8回の第5打席で、3番手右腕のチャベスから、右脇腹痛での負傷者リスト(IL)入りから復帰後、5試合目で初の長蛇で本塁打となる4号ソロを放った。鈴木は、4試合ぶりのマルチ安打で完全復活の兆しを見せ、チームは7―1で快勝した。 うっぷんを晴らした。飛距離412フィート(約126メートル)の放物線が左中間スタンドに突き刺さるのを見届けた鈴木は、右手を上げながらダイヤモンドを一周した。6―1で迎えた8回。3番手右腕のチャベスの4球目、87・9マイル(約141・5キロ)のカットボールを捉えた。 「イライラしてたんで。思いっきりバットを振ったら、当たりました。最初、取られると思った。ちょっと(バットの)先気味だった。入ったので良かったです」。 右脇腹痛での負傷者リスト入りから11日(同12日)に復帰して5試合目。本塁打は、4月13日(同14日)のマリナーズ戦以来、約1か月ぶりとなる4号ソロとなった。 同カード初戦は、他球場なら本塁打性の当たりが2本あったが、いずれもあとひと伸び足りず外野フライに。前日の14日(同15日)は、右前への当たりで一塁走者が二塁でアウトになる珍しい不運な右ゴロもあった。「(いらだちは)ずーっとですね。この数日」。鈴木がツキに見放されたカブスは、2試合連続完封負けを喫したが、フラストレーションを、自らのバットで解消してみせた。 初回から攻めた。トークマンの初球先頭打者本塁打で先制し、鈴木のバットが更に打線を勢いづける。通算133勝右腕・モートンの外角直球を捉えた打球が、投手強襲安打となって、右前に転がった。鈴木は一塁を蹴って一気に二塁へ。相手右翼手ドゥバルが好返球も、遊撃手・アルシアがボールをこぼし、記録は二塁打となった。果敢な走塁で打線を鼓舞し、2点目のホームを踏んだ。 「僕も(先頭打者本塁打に)続く感じで積極的に行こうと思っていました。(二進は)走ってたらボールが来ていたのでアウトと思ったけど、(アルシアが)ポロッとしてくれたので、ラッキーです」。復帰後、初の長打から、2点目のホームを踏み、復帰後初の本塁打を放って、5人のマルチ安打(トークマン、鈴木、ベリンジャー、マドリガル、クルーアームストロング)の仲間入り。カブス打線としては、4月2日(同3日)のロッキーズ戦で6人がマルチ安打を達成して以来の猛攻で、屈辱のスイープを阻止した。 「基本的に全打席、打ちにいくつもりで行っている。でも、なかなかレベルが高いピッチャーなので上手くはいかない。結果的には良くなかったけど、スイング的にはそう悪くないとは思っていた。いい吹っ切れができたと思います」とうなずいていた。 ▽カブス・カウンセル監督「トークマンの先頭打者本塁打から、誠也が出塁して、打線がつながった。(2試合完封負けの後)序盤の得点で一呼吸つくことができた。誠也は好打者だし、戻ってきてくれてうれしいし、この本塁打をきっかけにして欲しい」
報知新聞社