「倒れるまでいきます」腰痛との戦いの中、シーズン中に伝えた覚悟 ソフトバンク藤井皓哉、万全の状態で来季へ
ソフトバンクの藤井皓哉投手(28)が26日、みずほペイペイドーム内の球団事務所で契約更改交渉を行い、1400万円アップの年俸7000万円でサインした(金額は推定)。勝ちパターンの一角として今季は40試合に登板も、腰を痛めて9月に離脱。苦しかった当時の胸の内を明かした。 ■「あの小さかった真凜ちゃんが…」秋山幸二さん長女が花嫁姿【写真】 ブルペンを支える投球でアップ査定となっても、シーズンを振り返ると「悔しい」の一言だった。リーグ優勝の瞬間も、日本シリーズもマウンドに立てなかったからだ。離脱の原因となった腰痛は急に痛めたものではなかった。 「シーズン中は歩くのもきれいに歩けなかった。試合前の練習で走ることもできなかったし、人に見せられるようなキャッチボールをしていなかった。試合前のブルペンもひどかった。その中でやっていたのはあります」 腰の痛みで投球はおろか、歩くことすらままならない状態で耐え抜いた。8月は9試合に登板し、防御率0・00と結果を残した。腰の状態は「その日暮らし」でも、強い覚悟でシーズンを乗り切ろうとした。「8月にやめたとして、シーズン中に戻ってこられるかというのは分からなかった。トレーナーさんやコーチに『いけるところまでいきます』『倒れるまでいきます』という覚悟でやらせてもらっていた」 強い決意で投げ続けたが、限界は近づいていた。8月31日、ZOZOマリンのブルペン投球を終えたタイミングで自ら離脱の判断を下した。リハビリ組に移ってからも、ポストシーズンに向けて復帰を目指したが、再び悪化したこともありかなわなかった。 現在は、腰の状態は良化に向かっている。1月中には立ち投げや傾斜をつかった投球の再開を目指している。来季の目標は「けがをしないこと」しかない。手探りの状態でも、今季は40試合に登板して、防御率は1.80という安定感を発揮した。「けがをしなければ、勝負できる自信がある」。救援陣の柱として、来季は歓喜の瞬間まで走りきる覚悟だ。(鬼塚淳乃介) 【#OTTOソフトバンク情報】
西日本新聞社