冬に動く? 移籍に注目の欧州日本人5人。サッカー日本代表アジアカップ2023メンバーの移籍も?
DF菅原由勢(すがわら・ゆきなり) 生年月日:2000年6月28日(23歳) 所属クラブ:AZアルクマール(オランダ) 23/24リーグ戦成績:16試合0ゴール4アシスト 日本代表の新たな右SB菅原由勢は、2024年にさらなる飛躍を期待したい選手だ。 現在23歳の菅原は、高い攻撃性能と献身的なフリーランニングが魅力的なサイドバック。オランダのAZアルクマールでは、今季リーグ戦16試合に出場して4アシストをマークしている。データサイト『SofaScore』の機械採点(1試合あたりの平均)ではチーム2番目となる7.48という高評価を叩き出し、リーグ4位につけるチームのキープレイヤーの1人だ。 そんな菅原に対して、海外メディア『FootballTransfers』はウェストハムが獲得に興味を持っていると伝えている。同クラブは菅原や韓国代表DFソル・ヨンウの視察のためにスカウトを派遣しているそうだ。現在右SBを務められる選手が少なく、新たな戦力として菅原がリストアップされたとしても不思議ではない。 一方で気になるのが、現在開催されているAFCアジアカップカタール2023での菅原のパフォーマンス。これまで代表戦ではほとんどの試合で好プレーを連発していたのにも関わらず、今大会では低調なプレーが目立ってしまっている。特に敗戦を喫したイラク戦では、自身のサイドから相手に攻撃の起点を作られてしまい失点のきっかけに。守備強度にはまだまだ改善の余地があると言えそうだ。 より高いレベルでプレーすることになれば、より強力なアタッカーとサイドで対峙することになる。本来の実力は折り紙つきだからこそ、この弱点を克服してワールドクラスのプレイヤーへと成長してくれることに期待したい。
MF:田中碧(たなか・あお) 生年月日:1998年9月10日(25歳) 所属クラブ:フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ2部) 23/24リーグ戦成績:17試合4ゴール1アシスト 田中碧は、今最も去就が注目されている海外日本人選手の1人だ。AFCアジアカップカタール2023の日本代表メンバー選外となった理由も、移籍へ向けた活動に集中するためだと考えられる。 昨夏の移籍市場でステップアップへの道を模索していた同選手だが、結局移籍先が見つからないまま移籍市場が閉まるデッドラインデーを迎えた。この理由としてドイツ紙『ビルト』にクラブのSDが語るところでは、デュッセルドルフ側が設定していた300万ユーロ(約4.2億円)を支払うクラブが現われなかったからであるそうだ。SDは続けて、「チームを変えたいというのが彼の願いだった。また、一流の選手としてプレーし、代表チームでの地位を確立することも目的だ。しかし、移籍はどうしても実現できなかった」と話しており、田中自身がドイツ2部に留まっていることに対して危機感を持っていることが伺える。 代表の中盤ポジション争いには、遠藤航、守田英正に加えて、怪我から復帰した旗手怜央や新戦力である鹿島アントラーズの佐野海舟が参戦。FIFAワールドカップ・カタール大会2022で「三笘の1ミリ」からセンセーショナルなゴールを決めるなど、ライバルたちとは明確な強みが違う田中だが、森保一監督のファーストチョイスは依然として遠藤と守田のコンビ。次なるレベルへ進むことが、田中が代表の中盤で絶対的な地位を築く近道であることは間違いない。 『ビルト』は、ボルシアMGやシュツットガルトが田中の獲得に関心を持っていると伝えている。この冬に同選手の肩書きが、ドイツ2部からドイツ1部に変わる可能性は十分あるだろう。