「峰山飛行場」跡の保存会発足へ、活用視野に見学会
戦時中に現在の京都府京丹後市にあった旧峯山海軍航空隊の峰山飛行場について、住民らが遺構を保存、活用する会を、終戦から80年の来年につくる。戦争遺産として活用したいとしている。 飛行場は終戦前年の1944年に完成し、通称「赤とんぼ」といわれる九三式中間練習機を使って、操縦員を養成していた。元隊員らが「峯空会」を作り、冊子などを作って体験を伝えてきたが、相次いで鬼籍に。格納庫なども老朽化し、保存が課題となっていた。 【写真】展示された九一式航空魚雷(兵庫県加西市鶉野町で)
住民らは、飛行場の遺産や関連するものを保存し、活用する会をつくる計画。先月10日には格納庫などを見て回る見学会を開催した。 見学会には市民ら約40人が参加し、峯空園と名付けられた記念公園と、格納庫や弾薬庫に使われた建物、海軍のマークである 錨いかり を刻んだ地下排水溝のマンホールの蓋などを見て回った。 会の結成を呼びかける荒田保次さん(73)は「弾薬庫などは潰されてなくなるかもしれない。兵庫県加西市の 鶉野(うずらの)飛行場跡を参考にし、毎年イベントを開くなどして活用し、残したい」と話している。