目標は1人年間4億円!?「モノを売るより人を売れ」新人女性“外商”の奮闘に密着
百貨店にとって特別な顧客を相手にする「外商」。その売り上げは百貨店を支えています。日本一ともいわれる松坂屋名古屋店の外商に、入社1年目で抜擢された新人女性に密着。知られざる外商の世界を取材しました。 【動画】服5着で“約94万円”!?超高額なお買い物をサポートする「外商」の知られざる仕事現場はこちら【8分25秒~】 ■入社1年目で抜擢 デパートを支える「外商」の知られざる世界 2024年3月1日。23歳の中野歩海さんは、松坂屋名古屋店の外商で配属初日を迎えました。自己紹介をする中野さんに、早速、上司から「モノを売るより人を売らなあかんから。全軒挨拶とか1番最初は。モノを売ろうという気持ちはなくして」とアドバイスが飛びます。 外商とは、企業や富裕層などの「特別なお得意様」の買い物をサポートする部署。ルーツは江戸時代、呉服店が大名屋敷や武家を訪問して行った商いです。呉服店として1611年に創業し、400年の歴史を誇る松坂屋は、今も年間売上約1269億円の半分を外商が担っています。 (松坂屋名古屋店・長谷部剛マネージャー) 「松坂屋名古屋店は日本一の外商を掲げている。最も富裕層に寄り添う百貨店という形でやっている」 ■「生々しい話ですけど…目標は年間4億~5億円」 知識と信頼が大きな武器となる外商員はベテランぞろい。唯一の20代の女性として外商部に抜擢された中野さんですが、後日、先輩の売り上げ目標を聞き、自分にもできるのか、不安な気持ちも明かします。 (松坂屋名古屋店・畠中晶規さん) 「ちょっと生々しい話ですけど、僕の目標は半期で2億~2億5000万円。年間だと4億~5億円」 (新人外商員・中野歩海さん) 「自分にとってもいいプレッシャーにもなるし、やるからには日本一ということで、私も頑張りたいと思っている」 ■外商利用歴30年の顧客の自宅へ 時にはティータイムも 3月14日。中野さんは注文の商品を届けるため、車で顧客の自宅へ向かいました。訪問した女性は、外商の利用歴30年です。 (新人外商員・中野歩海さん) 「こちらがお直しの件です。ワンピースを3センチほど、お直しさせていただいています。ご確認ください」