《女の話はつまらない》議論はなぜ起こったのか?“言葉遣い”から解き明かす“衝突の原因” 心理カウンセラーが解説
はじめに
「女の人って基本的に話がつまらなくないですか?」というつぶやきが、2024年5月下旬頃から、X(旧ツイッター)で話題になっていました。この発言がきっかけで、かなり議論が沸騰しているようです。このような場合、どうしても「男性脳と女性脳の違い」から論じられることが多いようです。ただその一方で「性別による違いはあまりない」という研究データもあります。そこで、なぜ男女で意見が分かれるのかについて、「男性だから~~。女性だから~~」のようなステレオタイプの観点ではなく、あくまでも「言葉の使い方」に着目して解説します。 【画像】「は…(怒)?」 これが《女の話つまらない》理由です!(画像13枚) ※ ※ ※
言葉遣いの違いが考え方の違いを生む
早速質問です。次の文をお読みください。 A「お金が貯まったら(または、お金が貯まれば)、旅行に行こう」 B「旅行に行くために、お金を貯めよう」 あなたが普段使う言葉遣いとして、AとBでどちらがあてはまりますか? ポイントは、Aは「たら」や「れば」を用いる点です。 Bは「ために」を用いる点、この違いです。 AとBのどちらが良い悪いという話ではありません。また、どちらにも一長一短があります。そして、AもBも意識をすればA+Bの回答も可能です。明確に区別できるものではなく、あくまでも使用頻度、傾向で考えてみてください。 では、答え合わせです。 Aの言葉遣いを「プロセス重視型」と私は呼んでいます。過程やその積み重ねを重視する発想だからです。時間の流れを「過去→現在→未来」で捉えます。そのため、物事を考える際も、過去に目が向きます。 また、Bの言葉遣いを「結果重視型」と呼んでいます。結果や成果を出すことを重視する発想です。「来週のテストで100点を取る」と言う場合、100点という結果は未来の時点のことです。従って、意識は未来に向き、時間の流れも「未来→現在→過去」となります。 では、この2つを対比しながら、もう少し考えてみましょう。
A:プロセス重視型の5つの特徴
プロセス重視型の1つ目の特徴は、物事を“時系列”で捉ることです。話す際は「〇になったら、次に◇になる」のように、 順番に列挙した説明になります。結果的に「たら・れば」や「だから」が多くなります。 2つ目は、“過去”に着目しがちです。従って、ミスやトラブルに遭遇すると、「なぜ起きたのか?」 と原因を追究します。 3つ目は、Aタイプは時間のリセットが苦手な点です。プロセスとは、点ではなく過程のことです。連続した流れとして捉えるため、時間の流れの遮断ができません。そのため、気分転換やリセットが苦手となります。 4つ目の特徴は、丁寧な話し方する点です。これは、1から全部話さないと分かってもらえないと考えるためです。長すぎる、くどい、その説明は不要、と言われないように注意が必要です。 5つ目は、「頑張る・一生懸命・努力・仲間・チームワーク」のように過程で重視される言葉を多く用います。そのため、必然的に努力やチームワーク等を重視します。