月額40万円「お手軽・パワフル・フレキシブル」な自動搬送を、イブ・オートノミーが羽田に見て・体感できる新拠点
無人搬送ソリューションを提供するイブ・オートノミーが新拠点「羽田オフィス」の開所式を実施(9月6日)
「今日から自動化」をスローガンに掲げ、工場などでの屋外向け搬送用「レベル4」自動運転(無人運転)カートのソリューションを提供するイブ・オートノミー(eve autonomy)は9月6日、東京の新拠点「羽田オフィス」をオープンした。8月に静岡県磐田市にオープンした「竜洋ショールーム」に続く2拠点目で、自動運転カートへの理解・認知促進、体験機会の提供、首都圏での人材確保を目的とする。 ◆月額40万円「お手軽・パワフル・フレキシブル」な自動搬送 イブ・オートノミーは、ヤマハ発動機と、自動運転ソフトウェア開発をおこなうティア4との合弁会社として2020年に設立。もともとはヤマハの工場内での搬送向けに開発し、同社浜北工場で運用を行っていたプロジェクトだが、ヤマハがもつゴルフカートの技術やノウハウ、ティア4の自動運転技術をパッケージ化し、他企業への展開をおこなうために設立された。 2022年に「イブオート」サービスを正式に開始し、2024年9月現在で約40拠点、60台が運用をおこなっているという。導入企業はヤマハのほか、三菱ふそう、エネオス、パナソニック、リコーなどのほか、物流、通信など多岐にわたる。 イブオートのサービスの特徴は、自動運転カート車両の提供だけでなく、導入支援、ソフトウェアアップデート、アフターサポートや独自の自動運転保険などをパッケージ化し、オールインワンで提供できることにある。基本はサブスク型で月額およそ40万円。導入にあたっては、大きな設備投資や工事などが必要ないため「お試し」で契約し導入を検討する企業もあるという(初期導入サポートは別途200~300万円)。 同社CEOの星野亮介氏は「お手軽・パワフル・フレキシブルが特徴」とし、最短で1~2か月から導入できる手軽さ、電動カートながら1.5tの牽引力をもち一充電で40kmを走行できる搬送力、ルート変更もソフト上でリモートでも対応できる柔軟性をアピール。さらに物流2024年問題の大きな課題となっている物流施設や工場でのトラックの「荷待ち」を解消する手段として、イブオートの拡販をめざす。 星野CEOは「今は先行者だが、屋外搬送は自動化が当たり前の時代になる。その時に、ファクシミリを『ゼロックス』と言っていたように、(イブオートを)屋外自動搬送の代名詞にしたい」と展望を語る。同社は国内における屋外自動搬送の市場規模は2030年に年間1000台超になると見込んでおり、同時期に年間200台の販売、売上高50億円をめざすという。さらに海外展開や新領域への対応も検討し、同100億円超を掲げる。 ◆「自動運転フレンドリーな車両をつくっていきたい」 こうした動きを後押しするのが、8月にオープンした竜洋ショールームと、今回の羽田オフィスだ。導入を検討する企業からは、実際にイブオート車両が動いている様子を見たいという要望が多くあったが、これまではヤマハの浜北工場での事例を見学できるのみだった。より手軽に、かつ設備連携や安全機能、操作性を実際に体験し、利便性や安全性に対する理解を深めてもらうというのが新ショールームと新オフィスのねらいで、顧客満足度の向上を図ると同時に、商談リードタイムの短縮を実現する。実際に、体験した顧客の成約率は高いという。
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レスポンス 宮崎壮人