知的障害の兄と10歳離れた幼い妹に苦労する両親に「私が我慢すればいい」姉の行く末
周囲を辟易させる“かまってちゃん”
漫画『ちっちゃくてかわいいワタシ 痛すぎる勘違い女の正体 』(ぱん田ぱん太 / KADOKAWA)は、自分を小学生のように小さく、幼く見せたい女子大生“みゆ”の「かまってちゃん」ぶりと、それに辟易させられる周囲の人々の様子を描いている。 【漫画を読む】「両親と出かけるのはいつも兄と妹」ゆみこの過去の恨みが吹き出した 10月より始まった短期連載の最終話には、みゆがなぜ周囲の顰蹙を買うほどに「かまってちゃん」になったのか、なぜ女子大生であるにもかかわらず、自分を小学生に見せたいのかを解き明かすヒントが隠されている。 本書は、大人気漫画『欲しがるあの子を止められない とんでもないクレクレちゃんに絡まれた結果、人生を深く考えた話』(ぱん田ぱん太著/KADOKAWA)に続く、ぱん田ぱん太さんの最新作として、今年7月に電子書籍で出版された。 前作同様、主人公は「人間関係のトラブルに巻き込まれやすい」きよかである。前作で恋人だったゴリ男と結婚し、現在は実家を出ている。 物語は、ふたりが実家にたまたま寄った際に、弟の風太郎が最近付き合いだした、“みゆ”と遭遇したことから始まる。 みゆの本名はゆみこ。だが彼である風太郎やその家族、大学の友人たちにも「みゆ」と呼ばせている。「ゆみこ」という名がダサいからだ。 最初は、自分をごり押しする子供じみた物言いに、「変わっとんなあ」くらいに思っていたきよかだったが、夫 ゴリ男の膝の上に座ったり、実家に置いてあったきよかの服を勝手に持ち出していたりと、その非常識なふるまいにいら立ちを募らせるようになる。
高校生に「幼さ」で対抗する女子大生
みゆの行動はどんどん軌道を逸していく。 きよからが家族で食事に出かけると、153cmある自分の身長を「149cmのおちび」などと逆サバ読みし、「体重35kgしかない」「下駄箱にお靴を入れたいのに届かない」と、「小学生」アピールを繰り返す。 大学の友達とのランチには、大きなくまのぬいぐるみを連れて行き、自分の隣に座らせる。 みなが自分と関係のない話題で盛り上がれば、UFOを見ただの言い出して自分に注目を集めようとしたり、店員の料理説明にオーバーアクションして注文を滞らせたりする。 きよかの夫ゴリ男の実家でバーベキューがあると聞けば、自分も連れて行くようごり押しして、行った先でもゴリ男の高校生の姪に、自分の方が小さく見えるだの、高校生で自分を名前呼びするのはイタいなどと言ってからむ。 業を煮やしたきよかは、弟 風太郎にみゆと別れるよう迫る。 これまでさんざんかばってきた風太郎だったが、日に日にひどくなるみゆの行動に、別れることを決める。