シトロエンが新型C3エアクロスを発表。ガソリン車、HV、EVとマルチなラインナップ
お手頃価格のマルチエネルギー商品展開、3列シート7人乗りもあり
2024年6月19日(現地時間)、シトロエンは本国で新型C3エアクロスの詳細を発表した。2列シート5人乗りに加え、BセグメントSUV初の3列シート7人乗りを実現した(4月18日に発表済み)ということで続報に期待が集まっていたが、今回はラインナップや価格など気になる情報が明らかになった。 【写真】新型シトロエンC3エアクロスをもっと見る 今回明らかにされたのは、ラインナップおよびそれぞれの価格レンジだ。ラインナップは1.2Lガソリンターボ、1.2Lターボハイブリッド、そしてEVの3種類、さらにハイブリッド車にはクラス初の3列シート7人乗りも設定される。 価格はボトムレンジを固めるガソリンターボが1万9400ユーロ~、ガソリンターボハイブリッドが2万5500ユーロ~、上位グレードとなるEVが2万7400ユーロ~となる。円換算すると、およそ330万円から465万円の価格レンジだ。もちろん円安の現状から換算したので、現地の感覚ではもっと割安になる。むしろ車格を考えれば、かなり戦略的な値付けといえるだろう。シトロエンは「市場でもっとも競争力のある価格で入手できる」と謳っている。パワートレーンのスペックは以下のとおりだ。 ■1.2Lガソリンターボ 1.2LのPure Tech直3ガソリンターボエンジンは、可変ジオメトリーターボチャージャーを採用して75kW/100bhpの最高出力を発生する。6速MTと組み合わされ、Euro7規格にも準拠する。ラインナップのボトムレンジを担う純内燃機関車であり、2列シート5人乗りがラインナップされる。 ■1.2Lガソリンターボハイブリッド もっとも売れ筋になると思われるのが、ハイブリッドバージョンだ。上述の1.2 PureTechエンジンをベースにハイブリッド専用に大幅に手を加え(およそ40%)、21kW/29bhpのモーターを組み合わせてシステム総出力は100kW/136bhpを発生。これにe-DCT(オートマチックトランスミッション)を組み合わせる。シトロエンは“市街地ではおよそ50%をモーター駆動のみで走行できる”ことを謳う。5人乗りと7人乗りをラインナップして、幅広いユーザーにアピールする。 ■EV(車名は「e-C3エアクロス」) EVの「e-C3エアクロス」は、5人乗り2列シート車のみ。83kW/113bhpのモーターと44kWhのLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーを組み合わせて前輪で駆動する。一充電あたりの航続距離は暫定値で300km以上(承認待ち)、最高速度は145km/hを発生する。充電時間は100kW急速充電器を使用した場合、SOC 20%→80%に必要な時間は26分。また2025年にはバッテリー容量を増やしたロングレンジバージョンも追加され、こちらの航続距離は400kmを超えるとアナウンスされている。 いずれのバージョンも外観の差はほとんどない。あえて言えば、EVには“e”のバッジが控えめに配されているくらいか。また、ホイールサイズは16インチが標準で、17インチはオプションとなる。