「長浜屋台街」にぎわい再び…福岡空港国際線に「コンシェルジュ」配置、外国人客取り込み狙う
人気店も誕生
こうした中、長浜屋台街でも人気店が生まれている。明太子料理を提供する屋台「明太中毒」は開店前から列ができる。店主の米満達治さん(28)は当初、来客があるか不安だったという。場所のハンデを克服するため、「長浜の屋台を目的に来てもらうしかない」と決意。質の高い料理の提供を目指して腕を磨き、SNSでの情報発信も強化した。
屋台初の明太子料理専門店として「料理がおいしい」「雰囲気がいい」と評判になった。18日夕に夫婦で訪れた兵庫県加古川市の男性会社員(61)は「雑誌で見て来たが、明太子料理のレベルが本当に高かった。福岡の魅力を堪能できた」と満足そうだった。
長浜屋台街の店主らでつくる新長浜移動飲食業組合の鳥巣大介組合長(45)は「毎日の準備と片付けは大変だが、お客さんとの距離が近いのが屋台の魅力。他の店と一緒に長浜を盛り上げていきたい」と意気込む。
コロナ禍で落ち込んでいたインバウンドの回復を追い風に、市などは天神や中洲に多い外国人観光客を長浜地区に誘客したい考えだ。
屋台を所管する市まつり振興課の浜田洋輔・担当課長は「長浜には長浜ラーメンなどで知られるブランド力はあるものの、屋台街としての知名度はそれほど高くない」と指摘。「若い店主が質の高いサービスを提供していることや比較的ゆっくり楽しめることなど、情報発信を強化し、福岡の屋台文化の一翼を担う存在にしていきたい」と話した。