濃厚「魚漬けみそ」 射水・片口屋が商品化 味に深み「ご飯と合う」
●鰤味噌(ぶりみそ)と鰤魚醤(ぶりぎょしょう)使用 味噌・醤油醸造業の片口屋(射水市)は、同社が手掛ける鰤味噌(ぶりみそ)や鰤魚醤(ぶりぎょしょう)を活用した「魚漬けみそ」を開発した。県の「明日のとやまブランド」に選定されている2商品を組み合わせ、富山湾を代表する冬の味覚・寒ブリの濃厚なうま味を凝縮した。近年の健康ブームで発酵食に光が当たる中、新たなブランド商品として発信し、富山の海の幸と発酵文化を広く伝える。 魚漬けみそは米みそをベースに、キレのある鰤味噌、うまみとコクのある鰤魚醤、鰤魚醤粉末と鰹や昆布を配合した「片口屋だし」を使い、仕上げた。味覚センサーで評価した結果、味の深みを表す「渋味刺激」とキレを表す「酸味」が米みそと比べてそれぞれ高かった。 鰤味噌は県食品研究所が規格外の魚を有効活用しようと開発した「魚味噌」の技術を参考に開発した。ブリとこうじ、食塩を混ぜ合わせて1年間発酵させており、同社の鰤魚醤と合わせることで、より深みのある味わいを引き出せた。 魚漬けみそは11月20日にオープンした原信(はらしん)呉羽店(富山市)の開店に合わせて商品化した。銀ジャケと天然ブリに味付けして販売しており、試食会では「ご飯が進む」「お酒に合う」と好評だった。同店が力を入れる「漬け魚」のシリーズでも一番の売り上げを記録している。 今後は魚漬けみそ単体での販売も視野に入れており、片口屋の片口敏昭社長は「とやまブランドの味わいを堪能してもらいたい」と話した。