金沢学院大3年・大森2冠 個人と団体 国スポ・佐賀相撲成年
●石川12年ぶりV ●能登トリオ「地元に良い知らせを」と奮闘 国民スポーツ大会「SAGA2024」は8日、佐賀県玄海町社会体育館で相撲が行われ、成年男子団体で池田俊(ソディック、金沢学院大OB、七尾市出身)、大森康弘(金沢学院大3年、穴水町出身)、三輪隼斗(ソディック、穴水町出身)の石川が12年ぶり3度目の優勝を果たした。地震、豪雨で被災した故郷を勇気づけようと能登トリオが奮闘。大森は個人も制して2冠を達成し、「地元に良い知らせを届けたかった」と被災地に思いをよせた。 【写真】相撲の成年個人決勝で熊本の花岡(右)を上手投げで破り、初優勝を果たした大森=佐賀県玄海町社会体育館 団体は予選上位16県による決勝トーナメントで争われ、石川は1回戦で千葉、準々決勝で埼玉をいずれも3―0、準決勝で福岡を2―1で破って勝ち進み、鹿児島との決勝を3戦全勝で制した。 昨年アマ横綱に輝いた池田は「小学生の頃から知っているメンバーでつかんだ優勝はうれしい」と笑顔。三輪は被災した故郷に思いをはせ、「3人のチームワークが良かった。優勝で少しでも元気が出てくれればうれしい」と話した。 ●池田は個人4位 個人では、大森が9月の全国学生相撲個人体重別選手権で史上初の4連覇を達成した熊本の花岡真生(日大)と決勝で対戦。上手投げで破り、初優勝を決めた。池田は4位に入賞した。 石川の団体優勝は大相撲の遠藤(金沢学院大附高OB、穴水町出身)が日大時代に出場した2012年の岐阜国体以来となった。 ●同郷・遠藤に憧れ「追い越したい」 筋肉質、左右で投げ 千代の富士の映像見て研究 端正な顔立ちに加え、185センチ、115キロと筋肉質の体形は周囲の目を引く。相撲の成人で個人と団体の2冠に輝いた21歳の大森。大相撲の遠藤とは同郷で、「憧れの存在。追い越したい」と野望を語った。 花岡との個人決勝。左をのぞかせ、右おっつけから上手をつかむと、豪快な投げで裏返しにした。小兵ながら筋肉質で上手投げを得意とした元横綱千代の富士の映像を見て、技を研究することも。「団体は取れると思ったけれど、個人も勝てるとは」と喜んだ。 小学1年で相撲を始めたが、中学の3年間は野球部に所属した。左右どちらでも上手を取ると、強烈な投げを繰り出すことができる。「野球をやっていたからすぐ投げてしまう。今は相撲が楽しくなってきた」と冗談交じりに笑った。 個人8強以上に入り、大相撲の幕下最下位格付け出し資格を得た大森は「来年、プロに入ろうかな」と大学卒業を待ち切れない思いものぞかせた。 ●自転車・山下(内灘高OB)連覇 1キロタイムトライアル 白井3位 佐賀県オッズパーク武雄で行われた自転車競技では、男子B(17、18歳)1キロタイムトライアルで山下翔太郎(日大1年、内灘高OB)が1分5秒478をマークして2連覇した。 山下は7日の団体種目、男子チームスプリントと合わせて今大会2冠となり、「来年からは男子A(19歳以上)で走るので、今後のプランをしっかり立てて再始動していく」と話した。 ●スクラッチ藤川5位 男子Aの1キロタイムトライアルは白井輝(朝日大4年、内灘高OB)が1分5秒500で3位、女子スクラッチ(8キロ)では藤川留唯(金市工高3年)が5位となった。