米海軍の遠征洋上基地「ミゲルキース」、横浜に入港 三菱重工で整備へ
巨大な飛行甲板を持ち「遠征洋上基地」と呼ばれる米海軍の大型艦船「ミゲルキース」が12日、横浜港の民間施設に着岸したことが分かった。船体の整備が目的とみられる。米側は海上保安庁に情報を提供したものの、防衛省には連絡しなかった。横浜市は同省経由の「公式」な通告がないとの理由で公表していない。 【写真で見る】米海軍の遠征洋上基地「ミゲルキース」(米海軍ホームページから) 在日米海軍司令部(横須賀市)などによると、同艦は全長239・3メートル、全幅50メートル。東太平洋などが担当の第3艦隊に所属する。三菱重工業横浜製作所本牧工場(横浜市中区)で船体を整備し、来年4月15日に出港する見通し。同市には今月7日、海保から入出港日などの情報提供があった。 基地監視団体「リムピース」などによると、国内での艦船整備は従来、米海軍の横須賀、佐世保両基地が担ってきた。しかし2019年4月、同工場が基地外の施設としては初めてイージス駆逐艦「ミリアス」を整備。以降は民間施設での整備が相次いでいる。 横浜市によると、市内の民間施設ではこれまで7件の整備を実施。22年の6件目までは米側から防衛省に通告があり、入出港の概要を公表したが、昨年12月の7件目は通告がなく、海保からの情報提供のみだったため公表しなかった。
神奈川新聞社