弘前城の二の丸、大雪の倒木で損壊…1610年築の国の重要文化財
青森県弘前市の弘前公園内にある国の重要文化財「弘前城二の丸未申櫓(ひつじさるやぐら)」の一部が、大雪による倒木で壊れていたことがわかった。市は今後、文化庁と協議して修復に着手する方針だが、完了まで数年はかかる見込み。本格的な調査や倒木の撤去は雪解け後になりそうだ。 【図】年末から大雪…青森県の天気
倒木が見つかったのは、4日午前。高さ約20メートル、樹齢約200年の松が櫓に倒れかかり、3階建て櫓の2階部分の庇(ひさし)(木製)と壁(漆喰(しっくい)製)が壊れているのを、定期巡回中の警備員が見つけた。
公園を管理する市公園緑地課の職員が6日に確認したところ、内部に損傷はなかった。ただ、周囲は1メートル近い雪が積もり、重機などを入れることもできない状態だ。
二の丸未申櫓は1610年(慶長15年)、見張り役を置いたり、敵を迎撃したりする目的で建てられたとされる。二の丸の「辰巳櫓」「丑寅(うしとら)櫓」などと合わせて、1937年に国重文に指定された。