[ヒロシさん]「死ぬまでどう生きるか」 50歳代になって、もう一つやり遂げたいこと…目標は武道館
バンドで売れたい
――芸人、キャンプと2度のブレイクを経験されました。今後の目標はありますか? 僕はまだテレビに憧れがあった時代に芸人としてかすって、インターネットの時代が来たらユーチューブのチャンネルの認知度が高くなって、両方を経験できた。運がよかったのかな? あとは死ぬまでどう生きるかなんですけど、もう一つくらい大きなことをするとしたら、昔から好きなバンドかなって。 ――ベース担当ですよね。 はい。今52歳ですけど、悪あがきして最後にバンドで売れて、日本武道館とか大きな会場でたくさんの人の前に立ってみたい気持ちがあります。 あとは、動物たちです。具体的にどうしたらいいかはまだ思い浮かばないですが、キャンプで山に行くと、犬や猫が捨てられていたという話を聞きます。コロナ禍の時に飼ったペットを捨てる人もいるらしいです。そういう犬や猫をどうにかしたいと思うんだけど、どうすればいいか分からない。今は、うちの猫を譲ってくれた団体に餌を送ったりしています。犬や猫が普通に生きられるように支援したいです。
猫としゃべりたい
――老後の楽しみはありますか。 子どももいないので、お金を残したって仕方ない。それなら全部、自分のために使い切って死にたいよね。自分の本には、「全財産を払って、ベッドの周りに女の人たちに来てもらって死んでいきたい」って書いたんだけど、それが駄目なら、精巧で普通にしゃべれる人型ロボットができていたら買いたいね。話し相手だけじゃなくて介護もやってくれる機能があって……。 ――ロボットは実現しなくても、猫ちゃんはいてくれるのではないでしょうか。 それならしゃべりたいですよ、猫ちゃんたちと。今は一方的に、僕がしゃべってますから。向こうからもしゃべりかけてくるんですが、遊んでほしいのか、ごはんが欲しいのか、分からない。ごはんかなと思ってあげると食わないし。遊んであげようとすると無視されますね。鳴き声から何を求めているか翻訳するアプリとかあるけど、全然違うことを言ってると思うんですよ。夕方なのに、「おはよう」とか訳されますからね。誰かもっと正確な翻訳機を開発してくれないかな。 ――そうやって楽しく生きていければいいということですね。 いや、楽しく生きていける自信はないです。すみません。だって、戦争が始まったらどうしようとか考えちゃいますし。シェルターを掘ろうと考えたこともあったけど、僕とあつし、さくらがシェルターで過ごしたとして、いつかは外に出ないといけないでしょう? 出て誰もいなかったらどうしようとか、そんな想像ばかりしちゃいます。 この先どうなるかは自分でも分からないけど、これまでの常識みたいなものが崩れていってる時代だと実感します。僕は昭和生まれだから、「人生とはこういうものだ」という考えを強く持って生きてきたけど、今は柔軟さが必要なんじゃないかな、と思います。どんなことが起きても対応できる心構えだけは持っておきたいです。なかなか難しいんですけどね。
ヒロシ
1972年生まれ、熊本県出身。芸人として「ヒロシです。」のフレーズで始まる自虐ネタで大ブレイク。2015年からユーチューブ「ヒロシちゃんねる」を配信。チャンネル登録者は111万人を突破(24年10月時点)した。年内に書籍を発売予定。キャンプ番組「ヒロシのぼっちキャンプ」(BS-TBS、水曜夜10時~)や「ヒロシのひとりキャンプのすすめ」(熊本朝日放送、木曜深夜0時15分~)などに出演中。その他の情報は公式HP「 ヒロシ・コーポレーション 」で。