絶望の元日から希望の全線再開へ 「42歳ルーキー運転士」も光に のと鉄道の3か月
能登半島地震により大きな被害を受け、運休を余儀なくされた「のと鉄道」 地震発生からおよそ3か月経った6日、七尾駅と穴水駅の間の全線が開通しました。 【写真を見る】絶望の元日から希望の全線再開へ 「42歳ルーキー運転士」も光に のと鉄道の3か月 能登復興へのけん引役として地元の足を守るのと鉄道ですが、地震発生以降は苦悩もありました。一方で未来への光も。のと鉄道のこれからです。 穴水駅一日駅長・佐藤まゆみさん(のと鉄道七尾線全線開通出発式、6日)「出発進行!」 震災後、運休となっていた「のと鉄道」は、6日3か月ぶりに七尾駅と穴水駅の間、33.1キロの全線で運転が再開されました。 震災当日に勤務していたのと鉄道旅行センターの山崎研一所長は、地震発生直後に映像を撮影していました。 名物車掌としてファンも多く、2007年に発生した地震の後も能登の観光地復興に向け尽力してきた山崎さんでしたが、「今回の震災の本震が来た時は終わったかなと初めて思った」と振り返ります。 数カ所で起きた土砂崩れがトンネルを塞ぎ、線路も寸断。 穴水駅の社屋やホームも大きな被害を受けました。被災した本社も立ち入り禁止となる中、社員一丸となり地域の足を守るため動き出しました。 のと鉄道旅行センター・山崎研一所長「七尾方面行きの方お乗りください」 1月下旬、七尾―穴水駅間でバスを使った代替輸送をスタートします。 のと鉄道旅行センター・山崎研一所長「鉄道を維持するため、あなたたちの足を守るためにも外にも目を向けないといけないところもあるから、そこが痛し痒しだったけど、今はほぼ地元の客が中心」 バスの利用者は地元の人がほとんど。のと鉄道は、「観光客に偏重した営業では」との批判があった中、山崎さんは地元の声をこれまで以上に聞く貴重な機会になったと振り返ります。 利用者「本当に感謝しかないです」 2月中旬には、七尾―能登中島駅間で列車の運行が再開されました。 のと鉄道旅行センター・山崎研一所長「これでやっと時が動き出したな」 「時が動き出した」 のと鉄道にとって、将来の課題を解決する「動き出した」ことがもう一つありました。