HPVワクチンのキャッチアップ接種、条件付きで延長へ…3月末までに1回でも接種すれば公費負担
子宮頸(けい)がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンについて、厚生労働省は27日、接種機会を逃した女性を対象にした救済措置「キャッチアップ接種」の期間を条件付きで1年延長する方針を決めた。来年3月末までとしていた期間内に1回でも接種した人に2026年3月まで2、3回目の接種を公費で認める。
同日の専門家部会で了承された。HPVワクチンは小学6年~高校1年相当の女子を対象に13年に定期接種となったが、接種後の痛みなどの報告を受け22年3月まで積極的な接種勧奨が中止された。この間に接種の機会を逃した1997~2007年度生まれの女性を対象に、22年4月から救済措置が行われてきた。
今夏以降ワクチンの需要が急増。供給が一時不安定となり、接種できなかった女性に配慮した。期間中に1回接種していれば、25年度に定期接種の対象外となる現在の高1相当(08年度生まれ)も含めて3回目まで公費で認めることとした。