親が二世帯住宅にしようと言っています。二世帯住宅はそんなに得なのでしょうか?
都心部を中心に住宅価格が上昇しています。そこで、親子で資金を出し合い住宅を購入すると、各々の住宅を購入するよりも建築費用を抑えられることがあるようです。なにより親からすれば、子どもと暮らせることで、老後において精神的な安心感が得られるという、金銭的なメリット以上の効果がある場合もあるでしょう。 本記事では、住む前に検討すべきことを二世帯住宅のメリットとデメリットとして整理しました。
二世帯住宅のメリット
1.子育てや家事のサポートを受けられる 子育て世代が二世帯に同居する場合には、身近にいる両親に子育てをお願いすることができたり、比較的時間のある親世帯から家事のサポートを受けられたりすることがあるでしょう。また、共働きの子世代が、子どもが病気になったときに看病をお願いして、働きに出られるなどのサポートも考えられます。 2.介護や健康面での安心感が得られる 親世帯から見ると、同居している子どもに面倒を見てもらうことができるというメリットがあります。また、そういった環境にいることで精神的な安心感を得ることができます。一方で、子世帯から見ると、身近に両親がいることで、両親の健康状態を近くで確認できたり、見守ったりできます。 3.電気、ガスなどの光熱費を抑えることが可能 電気、ガスなどの光熱費などのメーターを別々にすることも可能ですが、1つにまとめることで、別々に基本料金を払う必要がなくなります。2つの基本料金を1つにすることで費用を抑えることができるのです。 4.相続税を抑えられる可能性がある 「小規模宅地の特例」という制度を使える可能性があります。この制度は、相続する土地(上限330平方メートル)にかかる相続税の対象となる課税価格を最大80%減額できるものです。 この制度の趣旨は、被相続人(親世帯)が住んでいた自宅を子どもなどが相続して、そこに住む人の相続税負担を軽減するものなので、原則としてその家に同居していた親族が対象です。 ただし、二世帯住宅を2戸の住宅とみなし、親子がそれぞれの名義で登記する区分登記では対象にならないなど、この特例を受けるためには一定の条件が必要ですので、購入する際に確認をするとよいでしょう。