親が二世帯住宅にしようと言っています。二世帯住宅はそんなに得なのでしょうか?
二世帯住宅のデメリット
1.生活習慣などの違いでトラブルの可能性がある 親世帯と子世帯で生活する時間帯が異なるせいで、お互いにストレスを感じ、それがトラブルにつながる可能性があります。たとえば、子世帯は、夜型だけれども親世帯は朝方の場合は、生活時間のズレでお互いの生活音が問題になる場合があります。 また、リビングやキッチン、トイレなどを共用している場合には、使う人数が多いため、自分が使いたいタイミングで使えないということも発生することもあるかもしれません。 2.電気、ガスなどの光熱費などの費用負担でもめる可能性 コストを抑制するためにメーターを1つにして基本料金をまとめる場合には、光熱費をどのように配分するかでもめる可能性があります。親世帯は、あまり使わないが子世帯は、なにかと使う頻度が多かったり、子どもが電気をつけっぱなしにしたりするなど、低い省エネ意識にストレスと不公平を感じるかもしれません。 3.相続でトラブルになる可能性 両親が亡くなって、遺産が二世帯住宅しかない場合で、同居している子世帯に兄弟姉妹がいる場合に、遺産相続でトラブルになる可能性があります。具体的には、遺産である二世帯住宅を売却して現金化し、それを分配することを要求されることになるかもしれません。 その場合には、それまで同居していた子世帯家族は二世帯住宅に住み続けることができなくなります。したがって、同居していない兄弟姉妹が不公平感を持たないように、二世帯住宅に入居する前に遺産の配分についても検討しておくとよいでしょう。
まとめ
二世帯住宅に住めば、別々に住居を構える場合に比べて、建築費や電気・水道などの光熱費を節約したり、経済的なメリットや子育のサポートが受けられたりするなどのメリットを享受できます。 一方で、生活習慣の違いや光熱費の負担割合でトラブルになる可能性があります。また、相続についても、兄弟姉妹などの他の親族がいる場合、前もって相続人になる可能性のある親族らとしっかり話し合っておく必要があります。 したがって、二世帯住宅に住む前に、こういったメリット、デメリットを踏まえ、しっかりと話し合いをしておくことが必要です。 執筆者:堀江佳久 ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部