コミカルな作品とも好相性 『Missナイト & Missデイ』で光るチェ・ジニョクの大人の魅力
チェ・ジニョクが、ソハン地方検察庁の麻薬捜査検事ケ・ジウン役を演じている韓国ドラマ『Missナイト & Missデイ』が6月16日よりNetflixで配信されている。本作は、主人公が絶望のなか飲んだくれて猫と一緒に不思議な井戸に転落した夜から、昼は20代のイ・ミジン、夜は50代のイム・スンに変身するファンタジードラマ。そんな自分の異変にとまどいながらも、昼と夜で違う顔を持ち二重生活を送る彼女に、高学歴で完璧主義者の検事が巻き込まれていく。 【写真】見つめ合うミジン(チョン・ウンジ)とジウン(チェ・ジニョク) ガールズグループ「Apink」でメインボーカルを務めているチョン・ウンジ演じるミジンは20代らしい等身大のリアルな表情を見せ、映画『パラサイト 半地下の家族』(2019年)などでも知られる実力派イ・ジョンウンは、さすがの演技力で20代の心を持つ50代のイム・スンを巧みに表現し、浅くなりがちなコミカルな場面をグッと深く、そして爽快に披露している。チェ・ジニョクは微妙な感情の変化をしなやかに体現し、幼少時のトラウマがあるため感情が読み取れないジウンとして最初は冷徹に振る舞っていたが、次第に自分の下で働くスンを信頼し、ミジンにも愛情を感じて笑顔が増えていくさまは観ていて心地良い。 さらには、ジウンの下で働く捜査官チュ・ビョンドク(ユン・ビョンヒ)のわかりやすいリアクションに何度も笑わせられる。スンとトップアイドルでもある同僚コ・ウォン(ペク・ソフ)がイチャイチャしている(ように見える)場面を見て驚くシーンや、時には家に押しかけながらもジウンのことをよく理解していてサポートする姿、スンともうまく連携するところもスムーズだ。クールだったジウンのまわりには、気づくとホットな人間たちが集結。登場人物にもストーリーにもグイグイと惹き込まれている。 そんな最新作を観て、チェ・ジニョクが気になった人もいるかもしれない。ここで、彼の主要な足跡をたどってみたいと思う。チェ・ジニョクは、1986年2月9日生まれの、38歳。キリッとした顔立ち、187cmの高身長で、2006年にオーディション番組でグランプリに輝き、本名のキム・テホとして芸能活動をスタートした。しかし、いくつかのドラマや映画に出演するも、なかなか結果を残せない時代が続く。 転機が訪れたのは、2010年に出演した、コン・ヒョジン×イ・ソンギュンによるイタリア料理店を舞台にしたドラマ『パスタ~恋が出来るまで~』。イタリアから帰国した寡黙で懐が深いシェフのソヌ・ドク役として登場し、イケメンシェフとして注目を集めた。パスタ担当という役柄もあって、撮影のために料理を勉強したという。そして同年末のドラマ『大丈夫、パパの娘だから』で主役に抜擢され、名前を「チェ・ジニョク」に改名した。