2ストロークのヤマハが送り出した、4ストロークスポーツXJ400D
一度消えた「XJ」の名前は「XJR」へと引き継がれた
先にも触れたように、XJ400/400DはXJ400Zへのモデルチェンジで生産中止となった。水冷のDOHC4バルブエンジンを搭載し、55PSというクラス最強のスペックとなったXJ400ZだがCBX400Fの牙城を崩すことは叶わなかった。そして、このエンジンをベースに59PSを発揮するレーサーレプリカFZ400Rが登場すると、その短いモデルライフを終わらせることとなった。 しかし、1989年にカワサキゼファーの登場によってネイキッドブームが巻き起こると、1993年に新たな空冷DOHC4バルブエンジンを搭載したXJR400が登場。この事実上のXJ400/400Dの後継モデルと言えるXJR400は、2008年まで製造が続けられるロングセラーモデルとなった。 当のXJ400/400Dはヤンチャ系のライダーに人気が高いこともあり、現在では150~300万円ほどの価格がつけられるようなプレミアムビンテージバイクとなってしまった。XJR400でさえ高いものは100万円を超えてしまっているので、今後ますます価格は上昇していくことだろう。
XJ400D(1981)
・全長×全幅×全高:2060×760×1130mm ・ホイールベース:1405mm ・シート高:785mm ・車両重量:180kg ・エジンン:空冷4ストロークDOHC2バルブ並列4気筒398cc ・最高出力:45PS/10000rpm ・最大トルク:3.5kgm/8000rpm ・燃料タンク容量:16L ・変速機:6段リターン ・ブレーキ:F=ディスク、R=ドラム ・タイヤ:F=3.00-19、R=110/90-18 ・価格:45万2000円(当時価格)
後藤秀之