「あまたつ~!」で人生変わった 天達武史さんが恩人・小倉智昭さん悼む…呼び捨てに批判も「有名にしてやるんだ」
小倉智昭さんが22年にわたって司会を務めた「とくダネ!」の共演者が10日、スポーツ報知の取材に応じた。気象予報士の天達武史さん(49)は「恩人です」と感謝した。 小倉さんの「あまたつ~!」の呼び声でお茶の間の人気者になった天達さんは、悲報を9日の深夜、スタッフから聞いた。「今もふわふわしているし、フェイクニュースだと思いました。つらい部分を全く見せない方で『一生死なない』と思っていた」。亡くなったことを信じられないという。 気象キャスターデビューは30歳と遅咲き。「あがり症でトークも下手だし、予報も当たらなかった」。そんな天達さんを救ってくれたのが、小倉さんだった。「小倉さんがいなかったら今はない。人生を変え、レールを敷いてくれた恩人です。(感謝を伝えても)『俺はきっかけを作っただけ。お前が頑張ったんだよ』と言ってくださるんですよね」 視聴者からは「専門家を呼び捨てにするなんて生意気だ」とクレームが殺到。スタッフからは「そろそろ呼び捨てをやめた方が…」との声もあった。だが、小倉さんは「俺は言い続ける。天達を有名にしてやるんだ」と譲らなかった。「なぜ、こんなに出来の悪い自分をこんなふうに言ってくれるんだろうと思ったのと同時に、覚悟が決まった」という。 最後に会ったのは小倉さんの5月の誕生日会だったが、天達さんはひそかに小倉さんのトーク番組「小倉ベース」に出演するという目標を掲げていた。「いつか認めてもらって、インタビューされる側として呼ばれたいと思っていたんです。かなうことはなかったけれど、今後も気象予報士として恥ずかしくないような姿を見せたいし、小倉さんには『ゆっくり休んでくださいね』と伝えたい」と言葉を絞り出した。
報知新聞社