花火大会の有料席、半数超が今年「値上げ」 最安値平均は5千円超え、花火大会で「プレミアム化」進む
高額席で「売れる」「売れない」二極化が進行 価格に見合う価値の提供が課題
値上げの動きが「モノ」から「サービス」へと広がるなか、テーマパークやイベントなどコト消費にも「一部有料化」や「高額化」の動きが急速に広がっている。夏祭りのイベントで高額な有料席の販売が浸透しつつあることを背景に、花火大会でも有料席の導入が近年急速に進んでいる。 今年は最安値でも5000円を超える価格設定が多くみられたほか、最高額で10万円を超える価格帯も設定され、花火大会全体で価格の引き上げが目立った。ただ、有料席の導入が本格化した2023年は知名度やアクセスの良さ、花火の打ち上げ規模などによって高額席の売れ行きに差がみられ、有料化や金額設定の成否については各大会で二極化も進んでいる。 「単価の引き上げ」と「価格設定の妥当性」について、観覧者を含めたステークホルダーに受け入れられる土壌づくりが、花火大会の有料化やプレミアム化を普及・定着させるうえでの課題になるとみられる。