SMAP　©文藝春秋

〈木村拓哉や中居正広の陰に隠れ…草彅剛（50）が鈴木おさむに告げた“本音”「オレの台本だけ、手を抜いてるんじゃないの?」〉 から続く 【画像】「ちょ待てよ!」キムタクと草彅が6年ぶりに再会した日、木村拓哉がインスタにアップしたもの 　2024年3月に放送作家を引退したのを機に、「小説SMAP」をうたった『もう明日が待っている』を刊行。SMAPの素顔を余すところなく描き出したのが鈴木おさむさんである。テレビの世界を離れて半年。いまこそ語れる「SMAP論」を、存分に披露していただこう。 　今回は、あの「謝罪放送」のときにも決定的な役割を果たした草彅剛についてのすべてを明かす。（全2回の2回目/ 前編から続く ） ◆ ◆ ◆

「木村くんがしたいなら、出ていって直接話したらいいよ」

　草彅剛さんのここいちばんの突破力が、存分に発揮された出来事があります。2000年に木村拓哉さんが結婚したときのことです。 　結婚報道がなされた直後にも、SMAPのコンサートは予定されていました。冒頭で、ファンに直接結婚報告をしたいと木村さんが言います。しかし中居さんは、ファンの気持ちを考えると事前に収録したVTRを流すほうがいいんじゃないかと考えていました。それでも木村さん本人は、自分が出ていって直接話をしたいとの信念がある。 　話し合いが煮詰まってしまったとき、重い雰囲気を打ち破ったのが剛さんでした。 「木村くんがしたいなら、出ていって直接話したらいいよ。何かあったらオレたちうしろにいるから、すぐ助けに行けるし」 　と発言し、そのひとことで流れが決まりました。結果、木村さんはコンサートが始まるタイミングでひとりファンの前に立ち、立派に報告を果たすことができました。剛さんの言葉が、事態を動かしたのです。 　グループが「いざ」というとき、事態を回して救ってくれるのはいつも剛さんです。たとえば、木村拓哉さんは俳優としてドラマをヒットさせ続けてきた印象がありますが、彼への期待値が高すぎる故、ときには思うように数字が伸びない作品もありました。すると「SMAP失速」などと騒ぎ立てる人もいそうですが、そんなときにこそ草彅剛出演のドラマがヒットして、グループ全体としての勢いは変わらない。それがおもしろいところで、縁の下の力持ちとは、まさに草彅剛だなと思っていました。