民間事業者のノウハウを生かした整備・管理を想定する区域

　静岡市は21日、中断していた葵区の城北公園の再整備事業について、市としての方向性を改めてまとめた整備案を公表した。民間事業者と基本協定を締結した際のカフェや駐車場、子育て支援施設の整備案をほぼ維持する内容。地域住民や利用者の意見を聞くアンケートを11月22日まで実施する。 　難波喬司市長は5月の定例記者会見で、これまでの事業の進め方を巡って「地域住民への説明や合意形成の仕方に問題があった」とし、「どういう公園にしていくのか早急に決めたい」と言及していた。 　整備案では、公園内でゆっくりと過ごせるカフェなどの飲食施設、新たな駐車場の整備を想定。散歩やジョギングを楽しめるように園路も改修する。子ども支援施設は、プレイルームや授乳室など子育て世代が希望する機能を調査した上で具体化していくとした。 　再整備事業を巡っては、スターバックスコーヒーの出店などを提案する事業者と市が2021年4月に基本協定を締結したが、一部住民から樹木の伐採を懸念する声が上がり、店側が出店を辞退した。住民訴訟もあり、市は再整備を中断していた。 　市は再整備に伴い支障となる樹木について「施設配置の配慮や駐車場の一部を公園外に整備することで、伐採や移植する樹木の減少に努める」と記した。 　市はアンケート結果を踏まえた住民説明会を12月、具体的な施設配置などの計画を提示する説明会を25年度上半期に行い、26年度以降に工事を始める予定。 　アンケートは、市ホームページ内検索でID「54097」を入力してアクセスする。