阪神・佐藤輝「最後まで気持ち切らさず」チーム唯一のマルチも悔しラストバッター CS突破へ突き進む
「ヤクルト7-2阪神」(28日、神宮球場) 虎党からのサトテルコールを浴びながら、阪神・佐藤輝明内野手はゆっくりと歩を進めた。広島で阿部監督が宙に舞い、その数秒後に最後の打者で空振り三振。「もちろん悔しいです」。チーム唯一の2安打と奮起したが、逆転でのアレンパの夢は140試合目で終わった。 【写真】こんな光景みたことない ヤクルトナインに手を振りながらベンチを後にする岡田監督 二回無死では左翼線二塁打。四回無死では中堅フェンス直撃の三塁打で2点目の本塁を踏んだ。27日の2打席目から5打席連続安打。その後は連続三振に倒れたが、孤軍奮闘で最後まで勝利を諦めなかった。 悔しい終戦。岡田監督は今年一番の誤算について「打てんかったことや、前半の」と打線の不振を挙げた。佐藤輝は3、4月で打率・188と低迷。5月中旬には2軍降格も経験した。チームの顔が打てなければ勝てない。6月以降は安定した数字を残しただけに、佐藤輝が背負うものの大きさを表す形となった。 それでも、まだ短期決戦は残っている。「最後まで何が起こるかわからないので、気持ちは切らさず」。CS突破から、日本シリーズへ。打撃好調を維持し、2年連続での日本一という目標へ突っ走るしかない。 残りは3試合。スタンドには応援してくれるファンもいる。「本当にありがたいですし、最後まで応援してもらえればと思います」。今季も笑って終えるために、一振りに魂を込める。