『ミッシング』で石原さとみの弟役を演じ注目! リリー・フランキーの付き人も務めた個性派俳優の森優作
『ミッシング』(現在公開中)で石原さとみ演じるヒロインの弟役で、一気に注目を浴びている森優作。 【画像】森優作さんの撮りおろし写真をみる 普通さや素朴さが印象的な彼のキャリアについて振り返ると同時に、最新出演作『輝け星くず』についても語っていただきました。
●通訳に憧れ、イギリス留学
――幼い頃の夢は? 小学3年生のときから中学の途中までリトルリーグに入っていたこともあって、プロ野球選手になりたかったです。 それで、新庄(剛志)選手がセンターだった頃の阪神タイガースがとても好きで、TV中継を見ながらリコーダーで応援したり、解説や実況もしていました。 ――そこから、通訳を目指すことになった理由は? 中学2年生のときに、日韓で開催されたFIFAワールドカップがあり、トルシエ監督の通訳を行っていたフローラン・ダバディさんに憧れました。 自分自身が言葉で表現することが苦手だったこともあり、言葉とともに感情や体の動きで表現しているダバディさんに衝撃を受けたんだと思います。それで、17歳のときにイギリス留学することを決めました。 ――そこから役者を目指すことになったきっかけは? イギリスの予備校から大学に進学して、言語心理学を学んでいました。でも、講義や提出するレポートについていくのが大変だったんです。 そんなとき、アメリカの大学の日本校に編入することを勧められて、帰国しました。そこで知り合った友だちと一緒に、「演劇」の課目を取ることになったんです。
●俳優を目指し、リリー・フランキーの付き人も
――もともと、俳優に興味はあったのですか? 母親の影響で、子どもの頃から映画を観るのは好きでしたが、俳優になろうと思ったことはありませんでした。それで学期末の演劇の発表会で、全編英語の三人芝居をやることになったのですが、いざ舞台に立ったら恥ずかしくなってしまって、袖に逃げちゃったんです。 それで後々、「なんで、あんなダサイことしちゃったんだろう?」といった思いになったのが、役者を目指すようになるきっかけです。 ――13年、古厩智之監督のワークショップに参加し、古厩監督の『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』に出演されます。 大学にも行かず、バイトしつつ、映画を観まくっていたときに、ネットで古厩監督のワークショップがあることを知り、なんとなく「お芝居の講義を受けられたらいいな」程度の気持ちで応募しました。 それで主演の佐野岳さんの同級生役で、映画にも出させてもらって、「お前、大丈夫かよ?」というセリフももらったんです。でも、本番では、その一言が上手く言えなくて、「なんで、こんなにできないんだろう?」という悔しさが募りました。 ――その後、塚本晋也監督作『野火』のオーディションで、若い兵士・永松役に抜擢されます。 友だちから、「こんなオーディションあるよ」って連絡をもらい応募しました。そこで、いろんな経験をさせていただき、特にアナログな映画の現場の面白さに気づかせてもらえるきっかけになりました。 『野火』は撮影から劇場公開されるまで2年ぐらいかかっているのですが、じつはそのあいだの半年ぐらい、共演させていただいたリリー・フランキーさんの付き人をやらせてもらったんです。リリーさんの現場に行ったときは、ずっとモニターを見つめて、演技を勉強していました。