韓国の実力派俳優「演技大賞」で大賞受賞も表情暗く 済州空港事故に言及し涙
韓国の地上波放送局MBCが5日、「2024 MBC演技大賞」を放送。ドラマ「こんなに親密な裏切り者」で、俳優のハン・ソッキュが大賞を受賞した。 受賞コメントでハン・ソッキュは、24年12月29日に発生した、済州(チェジュ)航空滑走路離脱事故について触れ「大きな悲しい出来事が起こった状況で、このような場所を持つこと自体が恐縮」「済州空港事故の犠牲者たちと、ご遺族の皆さんに、心よりお見舞い申し上げます」と伝え「私の演技は、家族の大切さを伝えるためのジェスチャーですが、ご家族を失った方たちに、あえてこのような話をする事が申し訳ない」と言うと、言葉が続かず涙を流し、受賞の感想を言い終えないまま、ステージを下りて行った。 そんなハン・ソッキュには、飛行機事故にまつわるつらい過去があった。97年、乗客228人が犠牲となったグアム大韓航空墜落事故で、大学の先輩であり自身を俳優の道へと導いてくれた恩人で、声優のチャン・セジュンさん(当時39歳)と死別しているのだ。チャンさんは、妻で声優のチョン・ギョンエさん(当時40歳)と2人の息子とともに、休暇でグアム旅行へ出かけたが、該当事故で全員が死亡した。 ハン・ソッキュは、この悲劇的な事故後「演技を通して、人々に真心が伝えられる俳優になりたい」と決意を新たにしていた。