“シュルレアリスムとは何か”その深遠なる世界を紐解く10作品が一挙公開 「シュルレアリスム100年映画祭」
「シュルレアリスム100年映画祭」の予告映像が公開された。 1924年、フランスの詩人、アンドレ・ブルトンが「シュルレアリスム宣言」を発表し、現代文化に幅広い影響を及ぼした20世紀最大の芸術運動、シュルレアリスムがはじまった。第一次世界大戦への抵抗や虚無感から西洋近代の科学、芸術、社会などあらゆる既成の価値観を否定、破壊した芸術運動「ダダ」を発端として生まれたシュルレアリスムは、無意識の世界の探求と表出によって人間精神の解放を目指した。 戦間期に生まれたシュルレアリスム運動は拡大していき、1930年代には黄金期を迎えるが、第二次世界大戦の勃発によりシュルレアリストの多くは亡命を余儀なくされる。しかし、それによって、シュルレアリスムの種は世界に広がることとなり、各地で独自の発展を見せ、戦後の芸術、文化にも強い影響を及ぼした。それから100年。文学、美術、思想など広範な領域にわたったその運動の精神は、今の時代にも生きている。そして、100周年を機に、改めてその精神の自由と解放を目指すシュルレアリスムが、世界的に注目を集めている。 本映画祭では、その深遠なる世界を、シュルレアリスム映画の名作と主要人物にフォーカスしたドキュメンタリー作品で紐解く。上映ラインナップは、シュルレアリスムや前衛芸術のオールスターが競い合った『金で買える夢』、ルイス・ブニュエルのメキシコ時代の最高傑作と称される『皆殺しの天使』、名匠ルネ・クレール×フランシス・ピアビア×エリック・サティによるダダイズムの短編映画『幕間』など、全10作品7プログラム。 「シュルレアリスム100年映画祭」は、2024年10月5日(土)より全国順次開催。
otocoto編集部