源田壮亮、今井達也も認める「ネクスト・ブレイク候補」 西武・羽田慎之介が語るプロ3年目の今
── ファームでも一軍クラスの打者と対戦することもありますが、何か感じたことはありますか? 羽田 自分がやりたいことをしっかりとやれば、抑えられるなと感じました。 【いつも自分に満足していたい】 ── 自分の完成形が100だとしたら、今はどれくらいまで来ていると思いますか? 羽田 どうですかねぇ。完成形もどんどん伸びていくので。まあ、まだまだかなと。 ── 半分もいってない? 羽田 そうですね。なんならゼロとか。 ── おぉ~! 羽田 ゼロでもあり、100でもある。 ── 混乱しました(笑)。まぁ、自分の理想と思っているものも日々、更新されているわけですものね。 羽田 そうです。 ── 今後、「こんな人間になっていきたい」という思いはありますか? 羽田 いつも自分に満足していたいなぁと思います。 ── 自分のことを好きでいたいということですか? 羽田 そうですね。 ── 今はそんなでもない? 羽田 まだまだかなと。満足はしていないです。 ── 何が足りないですか? 羽田 もっと人に感謝したりとか、いろんな人を愛したりだとか、じゃないですか。 ── 自分のことだけでなく、周りとの関係性のなかで自分を磨いていくというか。 羽田 そうですね。 ── 最後に、高校時代の羽田投手は「和製ランディ・ジョンソン」と評されることに、「誰かの『2世』と言われること自体に抵抗がある」と言っていました。今はどうですか? 羽田 いや、全然呼んでもらって大丈夫です。でも、正直言って似てないと思うんですよ。身長も10センチ以上違うし。170センチ台の人と僕が「似てる」と言われるのと同じで。 ── ランディ・ジョンソンがMLBに初めて定着したのは26歳のシーズン(1989年に7勝9敗をマーク)でした。焦らずにやってください。 羽田 えっ、そうなんですか? わかりました。ありがとうございます。 羽田慎之介(はだ・しんのすけ)/2003年12月25日、埼玉県生まれ。八王子高から2021年ドラフト4位で西武に入団。1年目は二軍で5試合、23年も左肩痛の影響で8試合だけの登板に終わったが、10月のフェニックスリーグで復調をアピール。最速156キロのストレートが魅力の身長191センチの大型左腕で、「和製ランディ・ジョンソン」の異名を持つ。
菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro