「コビーは確実にそこに辿り着くんだ」レイカーズOBが19歳の若きスターに“打ち負かされた”エピソードを回顧<DUNKSHOOT>
コビー・ブライアントはロサンゼルス・レイカーズだけでなく、NBA界を代表するレジェンドだった。フランチャイズOBのマイケル・クーパーは、若き日の後輩に“打ち負かされた”エピソードを振り返っている。 【動画】“記録にも記憶にも残る男”コビーの対戦相手別の好プレー集はこちら! コビーはアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)やレイ・アレン(元ミルウォーキー・バックスほか)、スティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)らのちの殿堂入り選手たちと同じ1996年ドラフトの全体13位指名でNBA入り。 2000~02年にシャキール・オニール(シャック)とのデュオでリーグ3連覇を達成すると、シャック退団後はエースとなり、2005-06シーズンは平均35.4点、06-07シーズンは平均31.6点で2年連続得点王を獲得。さらに09、10年にはパウ・ガソルとのコンビで2連覇を達成し、自身も2年連続ファイナルMVPに輝いた。 16年までのキャリア20年間で歴代15位の通算1346試合に出場して、歴代4位の通算3万3643得点を積み重ね、NBA75周年記念チームにも選出。ヘリコプター墜落事故で命を落とした20年に数々の功績が認められ、バスケットボール殿堂入りが発表された。 レイカーズで5度の優勝、87年には最優秀守備選手賞に輝き、今年の殿堂入りが決まっているレジェンドのクーパーは、同じくレイカーズOBのバイロン・スコットのポッドキャスト『Byron Scott's Fast Break』で、コビーとの印象的な出来事を明かした。 「彼は私を打ち負かした。でも、覚えとおいてほしいのは、私は(当時、引退後の)40歳で、19歳の子どもと対戦したんだ。ジェリー(ウエスト。当時のバスケットボール部門取締役副社長)がコビーに『よし、そのスポットに行け』と指示していて、私の役割はそのスポットから彼を遠ざけることだった。 コビーの体力とその場所に行ける能力には感心した。近づくとかじゃない、確実にそこに辿り着くんだ。彼は常にシュートを決めていたか? いや。でも、それがNBAのユニークなプレーヤーであること、偉大な選手であることには必要なんだ」 コビーはオールディフェンシブ1stチーム選出9回、同2ndチーム選出3回と、スコアラーとしてだけでなく、ディフェンダーとしても名を馳せたが、クーパーは後輩に成し遂げてほしかったことがあったと明かす。 「コビーは一度だけ、私にどうやってディフェンスをすればいいのかと尋ねてきた。私はフットワークの練習をしていたからそれを伝えた。ただ、良いディフェンダーになるには、そんなに多くのことは必要ない。意志が必要だし、大事なんだ。コビーの現役時代、私は彼にディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(最優秀守備選手賞)を受賞してほしかった。コビーにはそれができるだけの力があった。 マイケル・ジョーダンはそれをやり遂げ、それ以上のことをやってのけた。コビーほどの(攻撃)能力があれば、ディフェンスのことは考えない。(元同僚の)ボブ・マッカドゥーは『オフェンスは私のディフェンスだ。もし点を取られたら、私も間違いなくやり返すからね』と言っていた。でも、コビーがどんどん上達していくのを見るのが楽しかったね」 ディフェンス名手クーパーの目から見ても、コビーの攻守のポテンシャルは群を抜いていたようだ。 構成●ダンクシュート編集部
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