【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
クロスオーバーSUVの燃料電池車が登場
ホンダが新型CR-Vの水素燃料電池車であるe:FCEVを国内に投入した。新型CR-Vはいまのところ北米と中国を中心に販売されているが、国内にはこのe:FCEV車のみを投入するということで、早速試乗してきた。 【写真】これなら普段使いも楽勝! 使い勝手抜群な「CR-V e:FCEV」の全部を見せます(全44枚) ホンダの燃料電池車としては、これまでにもFCXやクラリティなどがあったが、今回のCR-Vは人気の高いクロスオーバーSUV車として設定され、5人乗車や荷物積載性など、実用性能を高めているほか、外部充電機能を備え、EVとしても使用できる点が目新しい特徴となっている。 実車を見てみると、Cセグメントに属する車体は先代同様に存在感があり、また全長がやや拡大していて流麗なプロポーションに仕上がっている。全長の拡大は前部3層ラジエターの配置や後部水素燃料タンク保護など、衝突安全性能を満たすための措置でもあるが、スタイリングにうまく溶け込ませ、見栄えよく仕上げられている。 室内に乗り込むと、ダッシュボードはアコードやシビックなどと似たようなデザインが踏襲され、ホンダ車の一員であることがすぐにわかり馴染みやすい。メーターは液晶で見やすいが、センターモニターは相変わらず小さめで、世界の電動車のトレンドからは外れている。押しボタン式のシフトセレクターも同様で、ホンダ式といっていいものだ。 シートは硬めの座り心地で、環境へ配慮したバイオ素材を用いている。電動アジャスト機能付きでサポート性もデザインもよく、申し分ない。 システムを起動してDレンジボタンを押せば走り出すことができる。燃料電池車だからという特別な意識を持つことなく普通に走り出せる。 そして20~30mも動かせば、質感の高い素性のよさが感じ取れる。タイヤは韓国製「クムホ」タイヤで、245/60R18のM+S(マッドアンドスノー)を装着。それでもハーシュやロードノイズは小さく、快適だ。 2010kgという車体重量に合わせ前輪260kpa、後輪240kpaと高めの空気圧設定だが、それでも快適。転がり抵抗も軽減でき燃費にも貢献していそうだ。