「尊重し合える関係でいることが大切」“父・向井理さん”が明かす<家族の形>『ライオンの隠れ家』
『パリピ孔明』(フジテレビ)などで個性的な役柄を演じたかと思えば、『ダブルチート 偽りの警官 Season1』(WOWOW)では警察官と詐欺師という2つの顔を持つ役柄を演じる一方で、父親という一面を持つ向井理さん。 【写真を見る】「尊重し合える関係でいることが大切」“父・向井理さん”が明かす<家族の形>『ライオンの隠れ家』 現在放送中の『ライオンの隠れ家』(TBSテレビ)で演じるのは主人公の姉の夫。その生い立ちゆえなのか、“家族”に固執し、妻やその子どもにDV(親密な相手に対する暴力行為)をしてしまうという人物だ。“家族”を持つ向井さんが、どう役を解釈し、演じているのか。向井さんが考える“家族”とは…。 ■“凄み”の正体は無表情 ――向井さんが本作で演じる役に“凄み”を感じます。 祥吾の何を考えているのか分からない無表情から、怖さを感じていただけているのかもしれません。祥吾という役が抱える闇が深ければ深いほど、他の登場人物への応援が増えるでしょうし、そこは反比例していくと思います。祥吾としてどのような心情を表現するべきか、照明や撮影するカットからヒントを得ました。無表情のほうが見ている方の想像力を掻き立て、怖さも増すだろうと思いましたし、きっと面白いだろうなと。撮影を進める中で表情や分かりやすさを削ぎ落としていきました。 動き的にはプロット(ストーリーの要約)がしっかりしていたので、それを丹念に読み込みました。その上で、祥吾のバックボーンを意識しながらカメラの前で「生活している」という感覚で演じています。ただ、過去をセリフや分かりやすい表情などで説明する必要はないのかなと。見ている方に「何かあったんだろうな」と感じてもらえるような含みのある演技を心がけました。 ――この作品で挑戦的だと思う部分はどこでしょうか。 オリジナルストーリーであること、そして1話完結ではないところです。時代の流れ的に展開が分かりやすい作品が好まれて、そういった作品が多く存在する中で、あえてミステリー要素があるところ。視聴者の皆さんがその謎部分をすごく想像してくれているなと、感じています。