楽しみつつ「自助」意識を 行政・消防・自衛隊が連携 鹿児島県・徳之島3町合同防災フェス
【鹿児島県・徳之島】徳之島3町合同防災フェスタ(同3町主催)が2日、天城町総合運動公園であった。各町防災行政、同地区消防組合・消防団、自衛隊の3者が連携。災害時空輸を想定した自衛隊ヘリの体験搭乗、防災資機材の展示、救助など多彩な体験ブースを設置され、家族連れなど約550人が訪れて楽しみながら防災意識を高め合った。 消防・防災に関する各種体験型ブースで実際に体感し、楽しみながら防災を考えながら「自助」意識も育むのが目的。3町会場持ち回りで毎年開催。昨年は日米共同統合訓練関係の施設利用との重複の関係で中止となり2年ぶりの開催となった。3町行政や消防職員・団員、航空自衛隊・南西航空方面隊(那覇)の隊員ら合わせ約100人がスタッフとして協力した。 同公園野球場からは南西航空方面隊の大型輸送ヘリコプター(CH-47J)が、3町の防災関係者や住民ら15人ずつを搭乗させて約15分間ずつ計3回、同町内を中心に遊覧飛行した。フライト後は同機体の見学開放も。ほか、同日の撤収を前に、陸上自衛隊・水陸機動団の車両も急きょ展示サービスに協力した。 そして、室内練習場「すぱーく天城」屋内外の展示ブースや体験コーナーには、①人工心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)②煙体験(煙道トンネル)③救助訓練(高所想定のロープ避難)④防災食試食⑤防災クイズ⑥放水体験⑦消防車両展示&防火服試着―などが登場。景品付きのスタンプラリー形式で家族連れで楽しみながら真剣に学ぶ姿が見られた。 自衛隊ヘリにも搭乗した野島観那(かんな)さん(30)と空來(そら)ちゃん(小学2年)親子は「音がすごく大きくて、今でも耳が聞こえづらい。でも地上からとは違った景色で楽しかった」。また、夫婦で参加した公務員男性(35)は「防災食など住民一人一人の防災意識を高めるのに必要。行政だけではなく、住民サイドの自助意識を高める上でも有効な防災イベントだと思う」と話していた。