茨城空港 上海便と西安便復活 交流促進を期待
茨城空港(茨城県小美玉市)の国際線で中国を結ぶ定期便の上海、西安2路線が24日、運航を再開した。上海便は約1年2カ月ぶり、西安便は4年10カ月ぶり。県は「茨城と中国を結ぶ重要な架け橋」と歓迎。観光を含む経済や文化、人材など包括的な交流を活性化させ、将来的な茨城県への「対日投資」を促したい考えだ。 中国路線は同国の春秋航空が運航。旅客機は約180席。西安便は同日と26、28日のみの運航で、上海と西安をそれぞれ出発。茨城空港からの折り返し便が西安、上海行きに変わる特別ダイヤで1日2往復する。 上海便は31日以降、火、木、土曜に週3往復する。 上海を出発した第1便は正午前に茨城空港に到着。運航再開セレモニーが開かれ、県や春秋航空のほか、駐日中国大使館の郭強参事官、県日中友好協会の川津隆会長らが出席した。 県代表の岩下泰善副知事は「10月に中国トップセールスが実現し、経済交流の促進に向けた投資セミナー開催やパンダ誘致に向けて直接要望を行った中、定期便の再開は時宜を得たもの」として「(茨城県の)多岐にわたる分野の発展に寄与する」と期待感を示した。 式典後、春秋航空の趙寅日本支社長は「茨城は春秋航空の最初の日本路線。特別な思いがある。今後の日中友好促進の良いチャンスとして復活を決めた」と話した。西安便の本格的な再開については「今回の利用状況を見て考えたい」と述べるにとどめた。 県空港対策課によると、同日の利用状況は、茨城発上海行きが8割で西安行きがほぼ満席。一方、上海発の便は4割程度だった。 家族4人で日本旅行に来た上海在住の徐志兵さん(82)は「空港スタッフの対応が良かった。また機会があれば茨城空港を利用したい」と笑顔で話した。帰省で西安便を利用した筑波大の留学生、劉暢さん(19)は「航空券が安い。便利になるので運航が続いてくれれば」と話した。
茨城新聞社