「正義の味方はどんなに暴れても罪にならない」→犠牲になった市民が悪の組織に加担?最後の1コマにグっとくる傑作【作者に聞く】
ヒーローは必ず正義なのか!?正義のヒーローが活躍する世の中。SNSではヒーローを崇める書き込みで溢れ、異議を唱える者は世の中から排除される…。そんななか、「イーッ!!」という掛け声でお馴染みの“悪の組織”は絶滅危惧種となっていた。 【漫画】本編を読む この漫画のタイトルは「ヒーローアンチ」。作者は、初めて描いた創作漫画「陰キャ王子と高嶺の華子さん」が“pixivコミック編集員のオススメ”に抜粋されたり、“今週の注目漫画16選”に選出された杉岡ケイ(@kei_sugioka)さん。今回、本作「ヒーローアンチ」について杉岡さんに話を聞いてみた。 本作「ヒーローアンチ」は、初めて担当編集がついた作品とのこと。杉岡さんは「初めて描いた漫画のを編集部に送ったら、今の担当さんからご連絡をいただき、『これから創作漫画を一緒に作りましょう』と言ってもらいました」と述懐。しかし、意気込んだものの育休から復帰したばかりで子育てに翻弄されているうちに時間が経過し…「実際に制作に取り掛かれたのはそれから約1年後でした」と話してくれた。 「次のネームを作ってこちらから連絡しますね!」と返事をした状態から1年近く連絡をしておらず、「めちゃくちゃ気まずい気持ちを抱えつつ、勇気を出して連絡をしました」という杉岡さん。「とりあえず手土産に、70ページ超えのネームと超長文の謝罪を引っさげて連絡したのですが、担当さんは『全然いいっすよ(笑)。つかネーム長すぎて読む気になれません(笑)』と軽ーく返されて。当時は泣きそうになりましたが、今はその気軽な感じにとても助けられています」と笑顔で話した杉岡さん。 「ヒーローアンチ」の作中で、悪の組織の一員がヒーローに対して言い放つ。「都合のいい正義を笠に着て、暴力を楽しんでいるだけじゃないのか!?」 誰かにとっての正義が、別の誰かにとっても正義となるとは限らない。一体、正義とは何なのか?立場や見方、時代によっても移ろうあやふやなものであることを考えさせられる作品だ。杉岡さんの渾身の一作は全45ページ!最後の1コマにノックアウト必至!ぜひ読んでみて!! 取材協力:杉岡ケイ(@kei_sugioka)