「ニューバランス」の最旬コラボレーター、ジョー・フレッシュグッズ 「とにかく、自分を偽らないこと」
ジョー:あまり大きな声では言えないけど、その比率は高くないと思う。だからこそ、今回のビジュアルを制作したんだ。“周りが履いていないから、自分も履かない”といったような気持ちになってほしくなくて、「ニューバランス」というブランドの見方のアングルを変えて、提案した感じさ。
自分を偽らないこと
ーー2024年4月現在、スニーカーシーンは数年前と比べて落ち着いているとの見解が多いですが、渦中の人物としてどう見ていますか?
ジョー:特に落ち着いたとは感じていないかな。うれしいことに、俺と「ニューバランス」で作ったスニーカーの大部分は売れ残っていないけど、これはマーケットの動向を注視して、コンシューマーの声に耳を傾けているからだと思うしね。
ーーシカゴのスニーカーシーンの現状はいかがですか?
ジョー:他のアメリカの都市と同じで、街では流行っているモデルやハイプシューズをみんなが履いて、店にはそれが並んでいる感じだから、面白味はないと思う。それより、俺は今回で3回目の来日なんだけど、日本はリセール目的でスニーカーを買う人が少なくて、多くの人が意思を持って自分が欲しいモデルを選んで買っている印象があるね。俺が作ったスニーカーに対しては、ディテールに細かく注意を払ってくれているし、ユニークさにも価値を見出してくれていて、本当にありがたいよ。
ーー最後に、スニーカーをデザインする上で最も大切なマインドを教えてください。
ジョー:今、アスリートやラッパー、エンターテイナー、アーティストなど、多くの人がスニーカーのデザインを手掛けているけれども、その中で俺は本当に普通の人だと思っている(笑)。普通の人が、シカゴのちょっと厳しい環境の中から這い出して、一生懸命に仕事をしていたら、「ニューバランス」がチャンスを与えてくれた。なんでチャンスがもらえたかは分からないけど、“オーセンティック”な部分が評価されたんじゃないかな。とにかく、自分を偽らないことが大切なマインドだね。