【米ビルボード・ソング・チャート】 モーガン・ウォレン「ラヴ・サムバディ」首位デビュー、ロゼ&ブルーノ・マーズ初登場8位
モーガン・ウォレンの新曲「ラヴ・サムバディ」が1位に初登場した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。 10月18日にリリースされた「ラヴ・サムバディ」で、今年の5月から通算6週間をマークしたポスト・マローンの「アイ・ハッド・サム・ヘルプ feat. モーガン・ウォレン」、2023年に通算16週という記録を達成した「ラスト・ナイト」に続く通算3曲目の首位を獲得したモーガン・ウォレン。初登場で1位を獲得したのは「アイ・ハッド・サム・ヘルプ」以来で、今年2曲目のNo.1タイトルを獲得した。 なお、「ラスト・ナイト」はいずれも15週間を記録したハリー・スタイルズの「アズ・イット・ワズ」(2022年)、シャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」(2024年)を1週間上回り、現時点で2020年代の首位最長記録を保持している。 ソング・チャート“Hot 100”史上1,175曲目のNo.1タイトルとなった「ラヴ・サムバディ」は、初週(2024年10月18日~10月24日)ストリーミングが3,110万回、エアプレイが1,520万回、セールスは17,000をそれぞれ記録して、ストリーミング・ソング・チャートでは3曲目、デジタル・ソング・セールス・チャートでは7曲目の首位を獲得した。エアプレイ・チャート(総合)では42位、カントリー・エアプレイ・チャートでは13位にそれぞれ初登場して、後者では初登場の順位として最高位を更新している。 「ラヴ・サムバディ」は、今年の5月にTikTokで初公開した後、【One Night at a Time】ツアーのヨーロッパ公演で初披露された。10月18日のリリース後、10月24日には公式YouTubeでライブ・バージョンも公開されている。 カントリー・ソング・チャートでは、6曲目の初登場1位と通算9曲目の首位を獲得。ソング・チャート“Hot 100”とカントリー・ソングの両チャートで同時(同週)に1位を獲得したのは「ラヴ・サムバディ」が史上29曲目で、2024年ではビヨンセの「テキサス・ホールデム」、ポスト・マローン「アイ・ハッド・サム・ヘルプ feat. モーガン・ウォレン」、シャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」に続く4曲目のタイトルとなる。両チャートで首位を獲得した曲数としては、6曲を輩出した1975年以来の最多記録で、過去10年間では9曲目のタイトルとなる。 Hot 100とカントリー・ソングの両チャートで同時(同週)に複数回1位を獲得したのは、それぞれ2曲を輩出したグレン・キャンベル、ジョン・デンバー、ドリー・パートン、ケニー・ロジャース、テイラー・スウィフトに続く6組目で、3曲を達成したのは現時点でモーガン・ウォレンが最多となる。 タイトルに「ラヴ(Love)」が含まれる曲はこれまで多くのタイトルが首位を獲得していて、1958年の12月1日付でテディ・ベアーズの「逢ったとたんにひとめぼれ(To Know Him Is to Love Him)」が首位を獲得したのが始まりだった。 一方、「サムバディ(Somebody)」が含まれる曲としては以下に続く6曲目のNo,1タイトルで、「ラヴ・サムバディ」という同名曲としてTOP10入りしたのは、リック・スプリングフィールド(1984年 / 最高5位)、マルーン5(2013年 / 最高10位)に続く3曲目のランクインとなる。 モーガン・ウォレン「ラヴ・サムバディ」(2024年) ゴティエ「サムバディ・ザット・アイ・ユースト・トゥ・ノウ feat. キンブラ」(2012年) ホイットニー・ヒューストン「すてきなSomebody」(1987年) B・J・トーマス「心にひびく愛の歌(Another Somebody Done Somebody Wrong Song)」(1975年) ディーン・マーティン「誰かが誰かを愛してる (Everybody Loves Somebody)」(1964年) コニー・フランシス「恋にはヨワイ (Everybody's Somebody's Fool)」(1960年) 今週はTOP10にもう1曲、BLACKPINKのロゼとブルーノ・マーズのコラボレーション・シングル「APT.」が8位に初登場している。「APT.」は、12月6日にリリースが予定されているロゼの初のスタジオ・アルバム『ロージー』のリード・シングルで、初週はストリーミングが2,500万回、エアプレイが320万回、セールスは14,000をそれぞれ記録した。 ロゼは、BLACKPINKとして2012年にセレーナ・ゴメスとコラボレーションした「Ice Cream」が記録した13位を上回る、自己最高位と自身初のTOP10入りを果たし、K-POPの女性アーティストとしても初のTOP10入りという快挙を達成した。K-POPにカテゴライズされるアーティストとしてHot 100にランクインしたのは、BTS(10曲)、BTSのメンバーのJUNG KOOK(3曲)とJIMIN(1曲)、PSY(2曲)に続く4組目となる。 一方、ブルーノ・マーズは今週4位にランクインしているレディー・ガガとの「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」に続く通算20曲目のTOP10入りを果たしている。TOP10に20曲以上をランクインさせたのは史上25組目で、初めてランクインした2010年以降では以下に続く7組目のアーティストとなる。 2010~2020年代 TOP10記録 76曲 ドレイク 54曲 テイラー・スウィフト 26曲 ジャスティン・ビーバー 22曲 ニッキー・ミナージュ 21曲 アリアナ・グランデ 20曲 ブルーノ・マーズ 20曲 リアーナ 先週まで通算15週間首位を獲得したシャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」は今週2位に順位を下げたが、エアプレイ・チャートでは7,220万回を記録して13週目の首位を獲得している。 ビリー・アイリッシュの「バーズ・オブ・ア・フェザー」も2位から3位にワンランクダウンしたが、ロック&オルタナティブ・ソング・チャートとオルタナティブ・ソング・チャートではそれぞれ12週目の首位を獲得した。 サブリナ・カーペンターの「エスプレッソ」は先週の3位から5位に、「テイスト」も8位から9位にそれぞれランクダウン。レディー・ガガ&ブルーノ・マーズの「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」は4位をキープして、ブルーノ・マーズは同曲と「APT.」(8位)の2曲をTOP10にランクインさせた。TOP10に2曲がランクインするのは、「ホエン・アイ・ワズ・ユア・マン」(3位)と「ロックド・アウト・オブ・ヘヴン」(10位)がランクインした2013年3月23日付以来となる。 ポスト・マローンの「アイ・ハッド・サム・ヘルプ feat. モーガン・ウォレン」は先週の5位から6位、テディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」も6位から7位にそれぞれワンランクダウン。「ルーズ・コントロール」は、今週でTOP10のランクイン総週を41週目に更新し、以下に続く史上3番目のタイ記録に並んだ。 57週 ザ・ウィークエンド「ブラインディング・ライツ」(2020~2021年) 44週 ザ・キッド・ラロイ「ステイ with ジャスティン・ビーバー」(2021~2022年) 41週 モーガン・ウォレン「ラスト・ナイト」(2023~2024年) 41週 デュア・リパ「レヴィテイティング」(2021年) 41週 テディ・スウィムズ「ルーズ・コントロール」(2024年) 先週9位にランクインしていたベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」は、今週10位に順位を下げている。 Text: 本家 一成 ※関連リンク先の米ビルボード・チャートは11月1日以降掲載予定となります。 ◎【Hot 100】トップ10 1位「ラヴ・サムバディ」モーガン・ウォレン 2位「ア・バー・ソング(ティプシー)」シャブージー 3位「バーズ・オブ・ア・フェザー」ビリー・アイリッシュ 4位「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」レディー・ガガ&ブルーノ・マーズ 5位「エスプレッソ」サブリナ・カーペンター 6位「アイ・ハッド・サム・ヘルプ」ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン 7位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ 8位「APT.」ロゼ&ブルーノ・マーズ 9位「テイスト」サブリナ・カーペンター 10位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン