外国人の相談「労働」急増 前年度1.5倍316件 静岡県センター対応23年度
静岡県がまとめた2023年度の県多文化共生総合相談センターかめりあの対応状況によると、外国人の相談件数は2409件で、前年度に次ぐ過去2番目の多さだった。総数では前年度から178件減だった中、労働雇用関係の相談に限ると前年度の1.5倍の316件(前年度比109件増)で、在留外国人数、労働者数の増加を反映した。 相談内容別では、入管手続きが最多の571件(前年度比5件減)で23・7%を占めた。次いで労働雇用関係が多く、結婚・離婚・身分関係が141件(同20件減)だった。 前年度に比べて増加した項目は医療関係140件(同49件増)、教育74件(同5件増)、日本語学習55件(同6件増)、出産・子育て68件(同25件増)。 20~22年度に急増した新型コロナウイルス感染症関連は219件減って19件だった。コロナ関連を除けば23年度の相談数は過去最多だった。 新型コロナ後の交流が再開されたことで、県内の23年末時点の在留外国人数は前年同期比9297人増の11万5642人、23年10月末時点の外国人労働者数も同7018人増の7万4859人と、いずれも過去最多になった。県多文化共生課はこうした状況が外国人の労働雇用などの相談が増えた一因とみている。 言語別では、ベトナム語が最多の847件(前年度比118件増)で、インドネシア語396件(同55件増)、日本語379件(同45件減)が続いた。 かめりあは19年7月に設置され、日本語、英語、ベトナム語など8言語に対応している。対面のほか、メールやSNSなどでも相談に応じる。
静岡新聞社