<プロ野球>データで見る長打力 ── 柳田のフルスイング効果は?
中村が両リーグ1位
次はパ・リーグに目を移す。表3から分かるように、本塁打を基準に見た長打王は中村で決まり。メヒアとともに本塁打王に輝いた中村は、その長打率もさることながら長打を打つことに関しては球界随一。IsoP(.322)、長打の割合(.551)ともに両リーグ合わせても頭一つ抜けており、特に「長打の割合」に関しては驚異の5割超え。安打の半分以上が長打というのだから、ミスター長打力である。
柳田の意外!?な結果
そんな長打力を導き出す要素として「フルスイング」が見た目的にもインパクトがあり必要そうだが…果たしてどうか。そんな中、球界を代表する「フルスイング」と言えば柳田が連想されるが、その結果は実に意外なものとなった。長打率では4割を超えており、やはり見た目通り! かと思いきや、IsoPや長打の割合では、ともに下位に沈んでいる。特に長打の割合では下から2番目という結果が示す通り、実際には全166安打に対して37本しか長打を打っていない。単打数はパ・リーグ1位なものの、そのイメージとの差には、柳田を長打ギャップ王と認定したくなってしまう。 (株)日刊編集センター