不安払しょくなるか? 賛否両論「マイナ保険証」 本格運用始まる 従来の保険証「残して!」の声強く…【福岡発】
従来の健康保険証の新規発行が2024年12月2日から停止し、マイナンバーカードに保険証の機能をひも付けた、いわゆる「マイナ保険証」の本格運用が始まった。手元の保険証は最長で2025年12月1日までしか利用できなくなる。 【画像】不安払しょくなるか? 賛否両論「マイナ保険証」本格運用始まる 従来の保険証「残して!」の声強く…【福岡発】 「健康保険証を残してほしいという署名です。お願いします」。JR博多駅前で街頭に立ち、これまでの健康保険証を残すよう署名を呼びかけたのは、福岡県保険医協会や歯科保険医協会などが加盟する団体だ。
「従来の保険証を今後も継続して」
マイナ保険証をめぐっては医療現場でのトラブルが多発している現状があることから、団体では医療関係者を中心に従来の健康保険証を今後も継続して使えるよう求めている。 本格運用を巡りさまざまな意見があるマイナ保険証。福岡の街で尋ねると「(マイナカード保険証は)11月の始めから使ってる。薬も分かるから便利」(70代女性)。「従来の保険証ばっかり使ってたので…。(カードには)いろんな情報が全部入ってるでしょうから、それを紛失したときとか、心配にはなります」(40代女性)。「(マイナカードは)持たない。手続きせないかんけん、もう頭が働かんもん、どうしていいか」(80代女性)など、使えば便利だという声がある一方で、個人情報が漏洩することへの不安や利便性が実感しにくいという意見も多く聞かれた。
結局は保険証での確認に…
2024年10月のマイナ保険証の利用率は全国で15.67%、福岡県でも14.98%にとどまっている。さらに利用が定着しない原因の1つとして医療機関では、そのトラブルの多さを指摘する声がある。 福岡・八女市の歯科医院。マイナンバーカードの端末を設置しているが、受付の下には『今まで通り保険証を持参して下さい』と張り紙を掲示している。2023年の夏に端末を導入したものの、高齢の患者が多く、マイナ保険証はほとんど利用されていないという。 『ながもと歯科医院』の長本伸哉院長は「トラブルはあります。資格確認ができないっていうケース、後期高齢者で期限切れっていうのがあって驚きました。結局は保険証での確認ということになります」と話す。
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