振付家、下島礼紗が明かす『黙れ、子宮』再創作への意欲
重々しいテーマに取り組みながら、その表現は荒唐無稽かつ壮大!
「子宮班というのは、胎児のときに自分の子宮を取り外す作業をする人たち。韓国の3名のダンサーにお願いしています。キンタマ隊のほうは、子宮班に襲いかかるもうひとつの部隊で、大きな太鼓をお腹につけた10人くらいのパーカッションチーム。日韓それぞれの公演のためにオーディションをして、俳優や主婦、上は60代の方まで、いろんなバックグラウンドの人たちが出演します。ダンサーであってもなくても、人間は踊る生き物。むしろダンサーの中にあるダンスの概念を変えていくような作品でありたいし、その躍動を見せたい。 この作品はフェミニズムやジェンダーレスにすごく向き合っているように見えるかもしれないけれど、そういう枠を超えた “人類の話”をしようじゃないか!と、それを、身体を通して訴えかけられたらいいなと思うんです。一瞬でもこの世界の見方が変わるような! そこはやっぱり“面白さ”が大事。怖いもの見たさっていうのもありますよね。お化け屋敷に入りたいとか、ジェットコースター乗りたいとか。これもそういうエンターテインメントの一つ。ぜひ観に来ていただきたいです」 取材・文:加藤智子 <公演情報> KAAT×ケダゴロ×韓国国立現代舞踊団『黙れ、子宮』 公演期間:2024年12月13日(金)~2024年12月15日(日) 会場:KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ