群島59世帯71人が避難 3連休に奄美直撃 台風13号
台風13号接近を受け、鹿児島県・奄美群島各地の住民らは対応に追われた。奄美大島5市町村と徳之島町、知名町、和泊町の計8市町村は14日午後1時半までに、高齢者等避難(危険な場所から高齢者等は避難)の情報を発表。自主避難も含め、計59世帯71人が地域の防災センターや公民館などに避難した。 南海日日新聞社が午後5時までに取材した情報によると、奄美市は名瀬、住用、笠利の各地区に避難所を計18カ所設置し、名瀬4世帯7人、笠利1世帯1人が避難した。龍郷町は5世帯6人、大和村5世帯5人、宇検村4世帯6人、瀬戸内町13世帯17人、徳之島町5世帯5人、和泊町3世帯3人、知名町6世帯6人がそれぞれ避難している。 このほか、喜界町の9世帯11人、天城町3世帯3人、伊仙町1世帯1人が自主避難した。与論町は午前9時に災害警戒本部を設置し全域に高齢者等避難を発表したが、午後4時に解除、情報連絡体制に移行した。 「家より安心」 早期避難意識広がる 瀬戸内町は午前7時半、町内全域(5081世帯、8160人)に警戒レベル3の「高齢者等避難」の情報が発令され、災害警戒本部の設置とともに各地区避難所での受け入れ体制を急いだ。 同町古仁屋のきゅら島交流館は避難情報の発令と同時に開設。大ホールには、災害避難時用テント3張、パーテーションで仕切った区画に段ボールベッド6台が設置された。 正午すぎの避難者は5世帯8人。避難者同士で歓談したり、テレビを見たり、落ち着いた様子で過ごす姿が見られた。 防災無線の呼び掛けで避難したという貴島ミドリさん(86)は「先月の台風10号接近時も避難したが、家にいるより安心できるため、今回も早めに避難した。役場の方や皆さんがよくしてくださるので快適。無事に通過することを願う」と話した。